其の百八十六  お気に入りのフック
ひとシーズンにドライフライを何本使うか?
同じフライはカウントしないということで、ティペットに結んだ数を数えたら果たしてどれくらいになるだろうか。
釣行が20回として、1回あたり10本のフライを使うとしたら200本。
しかし各回の釣行で前の回と同じフライをまた使う率が50%とすれば、実に100本のフライを使う事になる。
その100本、いったいいつ巻いているのか?
シーズンを通じてこの二種類が一番多く使うかなあ。
オフシーズンとシーズン中で半々だとすれば、オフシーズンで50本巻いている? いや〜、そこまでは。
テレストリアルは間違いなくシーズン中の、本当にテレストリアルが必要にならないと巻いていない。
そうするとシーズン中に巻く比率はかなり高く、オフシーズンの仕事としては全く怠慢でたるんでいるということになるなあ。
まあそこはもっと巻かなきゃあということで反省するとして、じゃあどのフックで一番多く巻いているのだろうか? と考えてみた。
各種のフライフックを持っているが、よく使うフックは決まっているかなあ。
パラシュートで半分沈ましときゃいい・・・なんて思ってるわけじゃないですがσ(^_^;)、やっぱりそういうフライを巻きやすい形状のフックをよく使う。
現場で使う回数もだが、なんかのときにこういうフライが必ずいるって思ってるから、季節を問わず釣行前夜には巻き足している。
T社のアイ近くのシャンクが折れている形状のフックが、ひょっとしたらここ最近では巻くにしても使うにしても一番多いかもしれない。
なんだかんだで出番の多いのはこんなパラシュート。
このフックなら春のカゲロウも夏のビートルも無理なく巻けるし、このフックのフライで良い思いをした記憶が結構あるのだ。
ほかにも半分沈むパターンのフックでよく使うのに、シャンクが丸くカーブしたフックがある。丸いカーブはいかにも虫っぽい形に見える。これも春から夏まで途切れる事なく使っている。
だからこのふたつのフックは、結構ショップで買い足すことが多い。手持ちが減ってくるとちょっと焦る。
なくなったら他のフックで代用できなくもないが、やっぱり気に入ったフックで巻くほうがしっくりくるし、代用フックのフライで釣れなかったらそれがフックのせいだと思ってしまいかねない。
フライを始めたころはいろんな種類のフックを使い分けていたが、何年も過ぎていくうちに使うフックも淘汰されてきた。
もちろんその間に新しいフックが発売されたというのもある。
気に入ったフックだけで全てのフライをまかなえはしないから、過去に買ったフックの登場することだってもちろんある。
しかし、ここ一番というとき、失敗が許されない状況の一投では、やっぱり信頼のおけるフックで巻いたフライを結びたい。
そのためにはせっせとタイイングしとかないとなあ。
スタンダードなフックもあなどれない実力があるはず。