其の百九十六  近くて遠い解禁
冬の始まりのころはこの冬は暖冬だと聞いてたのに、年末にかなり寒くなって雪もどっさり降った。
(こりゃあ今年の冬はすごいことになるなあ)と思っていたら、年を越えてから案外暖かかったり。
そうかと思えばまた急に冷え込んだり。Xデーはそんな急に冷え込んだ日だった。
車から降りる時に左足に痛みが走った。その日からMRIを撮ってヘルニアだと判明するまでに二週間。
湿布貼ってりゃ治ると思っていたがそんな訳にはいかなくなった。
よもや自分がそんなことになるなんて、思ってもいないというか、全く概念がなかった。
ああ、普通に歩いて生活できることがこんなに大事だとは。こういうことになってようやく思うんだよなあ。
これがねえ〜、なんだかなあ〜(>_<)
ヘルニアと聞いたのでさすがに最初はビビったが、歩いたり階段を上がったり降りたりとかは別段どうということはない。立ったり座ったりとかの特定の動きの時に痛みが出る。
症状としてはかなり軽いものなんだろうけど、痛みが出るのはやっぱり気になる。それに髄核が飛び出て神経を押している、なんて考えると気持ちいいものではない。
リハビリに通いつつ自宅でもストレッチをしている。薬でかなり症状が変わったということはなかった。
もっとも例のXデーの直後の頃よりは痛みそのものはやわらいでいる。朝顔を洗う時とか靴下をはくときは、だいぶ楽にはなってきている。
それにしても、よくもまあ解禁を目前にしてこんなことになったもんだ。
思い返せば過去にも二月頃に具合が悪くなって入院したこととかもあった。この時期にこうなるようになってるのかなあ。まあ悪いところを見つけられてそれを治せるのであれば、それは喜ばしいことなんだろうけど。
実際今の症状で釣りはやってできなくはないだろう。
それよりも川へ行くまでの道中の車での移動の方が(シートに座って同じ姿勢で長時間動かない)僕の症状には悪そうだ。
ただそんなことをあれこれ考えたくはない。そういう気掛かりは釣りを面白くなくさせる。
スカッと治りゃあいいんだよ、とそう簡単にはいかないか。
毎夜のタイイングの(やってなかったですが)時間は、そっくりストレッチをするのに取って代わった。
まじめにやれば30分くらいだ。これが直接ヘルニアを治すものではないが、僕はかなり体が固いらしく、それが影響している。
3月1日は月曜日だから、僕が釣りに行けるとしたらその週末。これからだとあと2週間ある。
その間に治すことができるか?
ヘルニアが治ったとしてもいずれ川での釣りができなくなる日は必ずやってくる。それをちょっとでも遠くへ追いやれるのならと、今夜も僕はストレッチを始めた。
川の前では謙虚さが大事だな、きっとσ(^_^;)