其の百十七  今年のフライボックス
僕はまだ解禁後の川辺には立っていない。何度か釣行した仲間からも、もうひとついい話が聞こえてこない。
川の水が少ないらしい。雪の少なさが影響しているのか。
この季節に雨が期待できるのかどうかは微妙だが、まさか梅雨まで待つ訳にもいくまい。
とりあえずはチャンスを待ってタイイングにいそしむのだ。
とは言えタイイングも以前ほどには熱中できなくなってきた。何年も前に巻いたフライは結構残っているが、古いフライを今使おうとすると、ちょっとノリというかなにか違う気がする。
このオフシーズンに巻いたフライ。最近巻いたフライは最近の自分の釣り方で使うのが前提になっている。
しかし、そのシーズンの釣りを最近巻いたフライや釣行前夜に巻いたフライだけでこなすのは、数的にさすがにちょっとしんどいものがあるので、古いフライだってちゃんと使う。そのためにいくらか使えそうなのを選び出して、最近巻いたフライと合わせてひとつのフライボックスにまとめる。
こうして今年釣りに使うフライボックスが整理されるわけだが、改めて中身を見てみるとあまりパターンのバリエーションがない。サイズも同じような#12〜#14くらいが多い。
昔っからこれくらいのサイズばかりを使っていたんだろうなあ。しかもパラシュートやスタンダードパターンがほとんどを占めている。
現場では持ち合わせのフライで勝負するしかないが、まだ部屋で巻くチャンスがあるのだからと、フライボックスにあまり入っていないCDCパターンを巻き足すことにした。
イエローサリー系には出番はまだ早いかも知れないが、良い釣りをしたことが何度かあるので、何本か巻く。
CDCダンもライズの前ではやはり頼りになるのでこれも追加。
これは巻くのが簡単だから苦にならない。そんなになくすこともないのでストックは一番多いパターンだ。
ミドリカワゲラのハッチとぶつかったら、
これ一本で済んでしまう。
そんなこんなでドライフライのボックスの方はなんとか形になってきた。
ニンフは少し前から巻いていたし、こちらは紛失や使いすぎによるリタイアはあまりない。
イマージャーはこれまたずいぶん前に巻いたものがほぼそっくり残っている。あまり使う機会がないというか、使いこなせていない感じかね(^_^;。

準備するのはフライだけではないのだが、あとは消耗品を買い足すだけだ。やはりシーズンの始まりはこのフライの詰まった箱の中から。それが僕の春の印象でもある。
CDCダンだけでなく、コンパラダンも頼れるフライ。あとはウデかσ(^_^;)