其の百五十三 水辺の近況 「ヤマメと小さな旅」 | ||||||||||||||||||||||
ダウ工業株30種平均や日経平均株価の動向に一喜一憂したところで、それが経済の末端まで瞬時に浸透するわけでもあるまい。 今までそんなことにあまり関心がなかった僕も、そうも言っておられずに、毎朝株式のサイトを見るのが日課になっていた。 でも取引のない土日はせめてそんなことを忘れて、出掛けよう。 バタバタしていて、いつの間にか十一月。禁漁になって初めて釣りエリアの北部へと車を走らせた。 |
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山村の祭り。のぼりは派手だが人がおらん〜σ(^_^;) | ||||||||||||||||||||||
去年のペアリングは十月末だった。今年はほかの人のブログとか見ているとどうも早めに始まったようだ。 今回ペアリングウォッチングはもちろんだが、久しぶりの山だからあちこち寄り道して行きたい。 高速を降りて谷あいに入ってすぐの山村では祭りののぼりが立っていた。 早速寄ってみたが、人の姿はなかった。本番は次の日かなあ。 県境に着く頃には曇りがちだった空も晴れ間が見えてきた。そろそろ昼が近い。 |
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山麓庵と呼ばれる茅葺きの古民家。 時間の流れがゆっくりになる。 |
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北部の再標高の山里に着いた。 この辺りのシンボル的なG山の裾野にある食堂で手打ちそばを食べた。横には移築された立派な古民家がある。 広々としていてのどかだあ。久しぶりにこんなにゆったりしたような気がする。 そこからすぐのところには、一階が喫茶店、二階がギャラリーとなっている店もある。 小さな店だが隠れ家のような感じがして、ここもいい。 ちょうど地元の人の写真展をやっていた。 |
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ゆっくりコーヒーでも飲みたかったけど、 先を急ぐもので。 |
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県境を越えていよいよ毎年ペアリングの見れる川へと近づいた。 いつもなら一気にその場所まで行っていたが、この日はのんびり寄り道がちょうどいい。なんとなくそんな道中が気分的にしっくりくる感じだった。 山の紅葉はまだ早く、標高の高い所はかなり進んでいたがペアリングの川へと降りて行くにつれ、だんだん紅や黄の木々は目立たなくなってきた。 釣りの時も途中であちこち寄ったりするのはほとんどしない。オフシーズンのこういう時くらいは、山のあちこちに出来たお店に入ってみたり、ブナの森の様子を見たりするのもいいもんだ。 |
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ようやく川に着いたのは昼をかなり回っていた。 谷沿いの道が険しくなるその手前にはレストハウスがある。 山はまだだが駐車場の木は色づいていた。車の多さからも、遊歩道を散策している人が多そうだ。 僕もその遊歩道を歩き出した。 しかし、歩き出してすぐに川の水の少なさに驚いた。 確かに今年の秋はあまり雨が降っていない。秋雨前線なんかも天気図に出たことがあったかなあ。 寄り道道中はよかったが、肝心のこの日の目的が怪しくなってきた。 |
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谷の入り口のレストハウス。賑わってます。 | ||||||||||||||||||||||
目当てのポイントでは残念ながらペアリングは見れなかった。魚の気配すらしない。 時期的に遅かったのか、水量が少ないからこの場所ではどのみち産卵に適していない状況なのか。 別に寄り道していたから見れない訳ではないのだが、これじゃあ折角来たのにちょっと帰るに帰れない。 更に遊歩道を上流へ向かって歩いてみた。 ところどころ流れのゆるい砂地の川底が見えると近づいてみたが、魚の姿はどこにもなかった。 |
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靴を濡らさずに渡れそうな水量だ。 | ||||||||||||||||||||||
深い谷あいは日の当たらないところはひんやりする。 歩いて少し汗ばんだが、すぐに体が冷えてきた。 大きなプールの手前の流れ出しのすぐ脇。小さく動くものが視界をよぎった。 川原に降りて身をかがめて近づくと、小さなヤマメが一匹、体をぶるぶるさせてヒレで砂地を掘っている。 かろうじて見れたヤマメ。 今年もこの季節になんとか会えたなあ。 |
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てこずったけどぎりぎり間に合いました(^_^; | ||||||||||||||||||||||