其の百六十四  タイイング改善計画
年が変われば三月一日の解禁なんて待ち遠しと感じることはない。あれよあれよと言う間にやってくる。
海にしても川にしても、毎回課題が残るのはフライの玉不足だ。
海用のワレットにも渓流のボックスも、常時残っているフライは、即ち使わないフライだな、たぶん。
それでも現場でそれしかないとなれば、それを使わざるを得ない。そういう場面に直面すればどうやってでも今あるフライを駆使してなんとかするのだが、それは本意ではない。
自信を持ってティペットに結べるフライが手持ちにあるかないかは重要なことだ。
考えるにそれ(玉不足)はタイイングの環境が大きく影響しているかな。
無論本人のやる気が一番大切だが、それを喚起するのが使いたいと思わせるタイイングの環境やツールということにもなろう。
玉がないからと言って、それが理由で仕方なく巻くのではやっぱり長続きしない。
楽しく毛鉤を巻くことが出来るにこしたことはないはずだ。
机上のレイアウト刷新。
雑然としたコンセプトは継承(^_^;。
バイスは長年使っているレンゼッティで、これは全く不満がない。フックをレバーでクランプするタイプのジョーではないが、ネジで締めるジョーが全体を手のひらで包むように握れて気に入っている。
問題なのはそれ以外のこまごまとしたツール類やマテリアルのたぐいがいかに整理されていて、取り出しやすく元に収めやすいか、というところだ。
ツールスタンドは過去にいろんなものを試してきた。自分でコルクのブロックに穴を開けて作ったり、木製の製品を買ったり。
今はC社の木とスポンジを使ったものを何年も使っている。無難にこれで落ち着いている感じだな。
正月に同じメーカーの丸いスタンドを買い、オーバーフロー気味のツールをなんとか整理できたので、ツール類の整理の課題はなんとかクリアできたかなあ。
ちょっとメスを入れるまでにいかないのはマテリアルの棚だな。
思い切って使わないものは捨ててしまうべきだとわかっているが、なかなかね。
今回は机の上の領域だけを整理した。これでも自分的にはよくやったなあと我ながら。
ちょっとでも変化があれば途端にタイイングしてみたくなる。狙い通りの効果があったようだ。
整理すれば今までほこりをかぶっていた道具も、その価値を再認識してまた使い出すこともある。効率も上がって良いことずくめだ。
スタンドだけでなくツールもC社のものがお気に入り。
部屋で毛鉤を巻いて釣りに行くという、かなり特殊な趣味ではあるが、それだけに楽しみも多いと言われてきたのがこの釣りだった。
ところが十年以上やっていると、だんだんタイイングが面倒くさくなり、場合によっては負担と思うことも出てきていた。
これは良くない。タイイングも楽しめてこそのこの釣りのはずで、それが足を引っ張っていてはとんでもないことだ。
いくらかは良い方に向かい出したと思うのだが、さて次なる課題はいつ解決できるか。
やはりかなめはバイス。あと千本は行くぞ\(;゚∇゚)/