その45 フロータント雑感
どうやら梅雨らしくない梅雨が明けたようだが暑い事には変わりはない。
これから禁漁までは週末の天気予報を常にチェックしながらのプラン立てになる。天気図だって見るのだ。
もっと身近にそういう季節なのだ、ということを実感するのは、PowerBookの冷却ファンの回転が頻繁に行われることで、その回転音に気がつくとアルミニウムの冷却台に手を添えてみる。おー、熱くなっちょる。
こんな季節、川ではテレストリアルパターンが出番となり、フロータントにも重責な仕事が任される。
やはり定番中の定番は・・。
某フライ関係雑誌でフロータントの特集があった。
決して企画のパクリではないつもりなのだが、暑い季節ってやっぱりフロータントでしょ(? どういう理屈??)
という訳で(???)私の手持ちのフロータントについてあれこれ考えてみた。
以前フロータントについて少し書いたことがあったが、その時は新製品についてのみだった。その時の製品、「POWER FLOAT」が、今私がイチバン良く使うフロータントだ。
絶対的な浮力ではないが、実用範囲では今のところ及第点に値する。
この「POWER FLOAT」、某雑誌でも評価は高かったが、いかんせんキャップの仕様が「話にならない」とされていた。確かに本体とつながっていないキャップは紛失の可能性大だ。
ただ、私に限って言えば2シーズン目になるこのフロータントのキャップはまだ現存している。更にはこの手のチューブタイプの容器はキャップよりもキャップのベース部分とチューブ本体とのネジが実はよくゆるむのだ。
別のメーカーのキャップー本体一体型のフロータントで、ベース部分とチューブ本体がゆるんで、ベース部分ごとキャップを紛失した経験がある。
そういう意味ではキャップがつながっていないタイプの容器は、ベース部分のネジのゆるみのチェックが同時に出来る(つながっているタイプはチェックをうっかり忘れてしまうのだ)。
別にこの「POWER FLOAT」だけでも渓流の釣りをするのには事足りるのだが、そこはそれ、役割分担はきちっとやっとかないとね。
「POWER FLOAT」以外ではリキッドの製品でF社のkty3がここ何年かの定番フロータントになっている。ただ、他メーカーと比べるとちょっと割高感はある。
今年はT社がリキッドフロータントで新製品を出した。容器もガラスからプラスティックに変わっている。
まだkty3が残っているので性能自体は確認していないが、期待できそうだ。
F社の30mlに対してT社は33ml。
で値段はF社が上だ。その価格差が性能差なのだろうか?
さて、私のホームページを見て頂いている諸兄は覚えておられるだろうか?
T社が随分前に発売した「シマザキドライワックス」・・・(たぶんそういう名前だったと思うが)。
私は川で各種フロータントを塗る前にこいつにフライをごりごり押し付ける。固形石鹸みたいな材質なので、かたまりが付着すると自重を増やすだけなので、あくまで表面にうっすら塗る、という感じ。
私の経験では、明らかに浮力が長持ちするように思う。
すでにT社のWebSiteには載っていないがまだ手に入るのかなぁ。
ふと気がつくと、ドライシェイクなどのパウダーのフロータントはあまり使わなくなっている。
指にカサカサ感が残るのがどうもヤダナーって感じるのだ。黒板を爪で引っかくようなそんな感じ。うー、ぞぞーっ!!
ただ、絶対的な浮力が必要とされる状況下では登場していただくことになる。

ドライフライフィッシングはあくまでドライで。浮いてなんぼの毛ばりなのだ。
これから禁漁までの熱い季節を演出するのは、ロッドでありリールであり、それらを操る釣り師であることには間違いない。
ただ、裏方さんを忘れちゃいけません。きっちり魚を誘い出す毛ばりを陰から支えるフロータント。この季節、実は大物の可能性を大いに期待させてくれるはず。
釣りにまつわる全ての条件が、しっかり仕事をしてくれたらね。