其の四十七  二番手に甘んじるカメラの事情
結構この雑感のページでカメラのこととか書いてきているのだけれど、そのイチバン最初から丸二年が経った。
その二年の間に、私の釣りのお供のカメラや世間一般のカメラの事情にゆるりと変化が現れてきたようだ。
釣果の記録という位置づけから、メールに添付して友達に知らせたりホームページに使ったりと、そのスタイルも変化している。
釣果の記録という用途はその前身はきっと "魚拓"なのだろう。そんな記録の1枚も全くもって時流の流れに沿って様変わりしたものだ。
カメラ本体とレンズとフィルム、それはロッドとリール・ラインの関係に似ている。
ここ最近、デジタルカメラの周辺もかなり動きがある。各社の製品は画質にしてもレスポンスにしても十分に実用に耐えるものになってきている。
更にはこの数年、デジタルの一眼レフの台頭が著しい。価格も現実的に手をだせないことはないくらいにまでこなれてきている。もちろん性能面での進歩も日進月歩の勢いだが、逆に「今買ってもスグ次の新しいヤツが」っていうことが頭をよぎる。実際、次出る新型はまた目に見えて性能アップされるのは間違いない。
なんでだか私の部屋には円筒形のモノが多い。
その点フィルムを使うカメラはほぼ完成の域に達していて、頑張って買ってもスグ新型が出てがっかりっていうことはなさそうだ。
ただ、釣りに関して言えばデジタルだろうとフィルムだろうと、一眼レフを持っての入渓は辛いものがある。あの図体、あの飛び出したレンズ、しかも交換レンズをあと何本か(交換レンズを持って行く人はいないだろうか? 私は最近はもっぱらレンジファインダーだが、それでもレンズはもう一本持って行く)。とにかくかさばるのだ。ボディが金属ものなら重さも1Kgを越えるものもあるだろうし。頑張って持って行く体力も精神力ももうあと少ししか持ち合わせがない釣り師にはとにかく堪えるのだ。
これでもフィルムのごっつい一眼レフとか持ってるンだけど、そりゃぁムリでしょ、釣りに持って行くのは。
重量やかさばりもだし、水ぬれのリスクもカメラの大きさに比例して高まる様な気がする。
さんさんと陽の射す渓で気持ち良くロッドを振って、さあすんごいゴギが釣れました。ところが自慢のカメラはありません。部屋に置いてきちゃいました。って感じですな。
レンジファインダーだって写りじゃ負けちゃいないんだけど、「今日はこのカメラで撮りたい、このレンズで写したい」ってのがあるんだよなぁ。

そんな事を思いつつ、釣りに行く時にキャビネットにおいてけぼりのカメラも、オフシーズンの釣りじゃない時なら遠慮はない。ロッドやリールやかさばらない小型カメラがメインで、二番手に甘んじていたカメラが主役にとって代わる季節なのだ(つーって、何を撮るかが問題だが)。
レンズは絵筆、タイイングに例えるならボビンホルダーか。