第三話 騒がしい川辺

五月上旬、今まさにマッチ・ザ・ハッチの釣りの真っ盛りの季節ではあるが、連休明けの川の状態がどうも良くない。というか随分魚の数が減ってしまっている。水位も低く五月なのにすでに暑いし魚は釣れないしで、折角カゲロウとかがここぞとばかりに飛び回っているのにライズもないし。
「騒がしい川辺」って別に川辺の釣り師の愚痴が騒がしいって言う話ではない(独り言で騒がしかったらこわいでしょ)。魚影が薄くて寂しいけど、水生昆虫はしっかり泳いでしっかり飛んでました。
カゲロウが十何匹も上下に群飛しているかたまりを見る事は良くあるが、目を凝らすとその中に抱卵した個体を見つける事が出来る。左の写真は抱卵したマダラカゲロウの♀とカワゲラの♀。
卵塊を付けた個体が水面にからんでくる状況はやはり産卵で、フライパターンなら水面下のダイビングスピナーあたりになるだろうが、風に吹かれたりして水面に落ちた場合は(卵塊が)かなりインパクトのある状況で、当然卵塊を付けたドライフライパターンが有用になるだろう。

(←拡大画像があります。)
で、こんなフライを巻いてみました。抱卵した個体に対してセレクティブになっているっていう話は聞かないが、その状況にマッチしているのなら決してマイナス要因にはなるまい。

ま、このフライの出番があるかどうかは、う〜ん・・・微妙なところですな。