夜の帳が降りて、キャンプの一番のイベント、夕げの時刻になってきました。
キャンプ仲間のmGが天ぷらを用意し、僕は炭を起こして焼き物の用意を始めた。
ここでトラブル発生。僕は炭を起こすのにLodge社のチャコールスターターを使っていた。スターターの下に火元になるMSRを置いていたが、これが炭の熱に耐えられずフューエルパイプの付け根が破損。再起不能となった。
むむむ、不吉な・・・。
夜の部はつつましやかに始まりました〜。
そうこうしているうちに遅れてY一家がやってきた。
狭いタープの下は天ぷらと格闘するmGと、食にまい進する山K夫婦に、Y、Kb、Kn、が合いまみれた。そこにY家のCo2が混じっててんやわんやだ。
僕はMSR破損で傷心のまま肉を焼き続けていた(^_^;
天ぷらは美味なることこの上なく、獅子唐・玉葱・茄子・南瓜。箸は止まりません。
この時点で完全に夜になった。日が暮れるのが早くなりましたなあ。
鬼に金棒、天ぷらにラガー。
肉の方は近所の肉屋で調達してきた串物と豚バラを焼いた。ネギマに砂ずり、豚バラを焼くうちは順調だったが、鳥皮がうまく焼けない。網にひっついてぼろぼろになってしまった。
うむむ、これもMSRの祟りか?

ひととおり食べて腹が一段落して落ち着いたころ、山K氏が持ってきた「レゲエ変身帽子」に火がついた。なによりこれをキャンプグッズと称して持ってくる神経がすごい。
厚切りの豚バラに砂ずりの串。王道です。
会う度に大きくなるY家兄弟。特にKb(左)はやがてチェ・ホンマンを抜くに違いない。
「これ、やられると思ってたんだよなあ〜」by Co2 一番ノッてたのはお父さんでした。
持ち主の山K氏をほっといて、レゲエ帽子は盛り上がる。
ランタンの灯に誘われて大型の蛾が大量に飛来してきた。今度はそっちでわーわーきゃーきゃー盛り上がった。にぎやかなテントサイトじゃあ〜。

ひとしきり食べて喋って気が付くと十時を回っていた。相変わらずウチら、夜更かしキャンパーじゃなあ。でもなんだかこんな夜は寝るのがもったいない。
テント設営用の台をタープで覆う。
平らっていいわあ〜。
しかし本来山へ出掛けてくる時は、釣りありきの場合が多い。そんな中で釣り抜きのお出掛けはその時間を実にじっくり堪能できる。もともと釣りだキャンプだ飲んだ食ったは、一緒にするにはきっと忙し過ぎるのだ。
ゆっくり時間を過ごすのが目的でキャンプをするのなら、オフシーズンがベストだろう。
釣りシーズン中に、今回はキャンプだけしよう、なんて言ってもウソになる。きっと川が気になっておちおちビールも飲んでいられないに違いない。
僕らのおしゃべりも一段落ついて会話が途切れると、忘れていたかのように秋の虫の鳴き声が響き渡った。

キャンプだけを楽しむのは贅沢な時間の使い方で、まったりとそれを満喫できた。
しかし、ふとなにかのんびりしすぎて物足りないような気もしてきた。ゆっくりは良いのだけれど、なにか刺激が足りない。
やっぱり釣りがしたいのかな。ひと月ロッドを振っていないだけなのに、もう釣りの虫がうずき出してきたみたいだ。

翌朝、テントをはい出すとまたアキアカネが飛んでいた。
やがてアキアカネの紅を映したように山の木々が染まり出す。
おしまい