其の二百十六  海フライのパラダイムシフト
ライトソルトのロッドを買った割にはちっとも釣りに行く様子がない自分。
ようやくリールにラインを巻いて、さてとここで問題はフライがないことだ。
釣りに行くなら最低でも十本くらいは持っていきたいので、ようやく重い腰をあげてタイイングを始めることにした。
何年前かに急に思い立って海のフライを始めたが、それから何回か行って釣った魚の数は二桁行ったかどうか? というぐらい。
透明感は・・ま、悪くはないかな。
フライのマッチが釣果を左右する度合いとしては、海の方が渓流の釣り以上に影響があると思うので、どんなパターンを巻こうかとかなり思い悩む。
やはりベイトフィッシュパターンでフィッシュイーターを釣りたいという思いがある。
海の中の稚魚や小魚の類いは体が透けて骨や内蔵が見えるようなイメージがあるので、今回はその透明感を意識してみた。
マイラーチューブやエポキシなどの使い慣れないマテリアルをどうだとばかりに巻き止めてみたが、さてこれで釣れるのか?
キラキラするきらめきがフィッシュイーターを誘うか?
実際の小魚の透明感は水中に射し込む陽光があってこそのものだから、光を透過するだけでなくキラキラ反射することも、フィッシュイーターの捕食のスイッチを入れる要素になりそうだ。
マイラーチューブもクリスタルフラッシュもきらめきのマテリアルだし、これが水中でゆらゆら揺らめいたら魚が食いついてきてもおかしくないと思うけどなあ。
それでもこういうマテリアルは今までだって使ってきたし、それを使っても二桁未満なのだから、まだなにか足りない要素がきっとあるはずだ。
あと僕のフライにないものは・・・動きか? もっと魚を誘う動きが加われば魚も迷わず食ってくるのでは?
以前ワームに着水した途端にメバルが食いついたことがあった。ワームのテールのなまめかしい動きにやられたっていうところだろうか。
もちろん時間や場所など、魚を釣るまでにはたくさんの要素をクリアしなければならない。
フライはその中のひとつだ。そのフライにもいくつもの要素があるのだから、魚を釣るに至るまでには本当にたくさんの壁がある。
ただフライだけは現場ではどうにもならないので、部屋でタイイングをする時にできる限りのことはしておかなくては。
それにしても渓流のフライを巻く時にはこんなにもあれこれ考えて巻くことなんて久しくなかった。
海のフライを巻くことは僕のタイイングに大きな変化を与えてくれるようだ。
こいつをパクッとやっちゃってください♪ヽ(^-^ )