其ノ二百四十四  海フライの過程
先週釣りに行ってまたしても思うような結果が出ず、さてどうしてくれようかと思案する週末。
メバルは反応するがフライに食いつくまでには至らない。あと一歩なんだけど、何かが足りないのか。とにかくなにかタイイングで工夫してみようと、バイスの前に座るもなかなかアイディアが浮かばない。
しかし前にも思ったが渓流のフライと比べたら自分でフライの要素をあれこれ考える自由度は海のフライの方が大きい気がする。
いや、渓流のフライももっと発想を変えることをしていくべきか。
公約通り、海フライアプリを見ながら巻いてます<(^^)
ソフトシェルシュリンプ。この色ならどうか?
今まで巻いていた海フライはあまり色を意識していなかった。
マテリアルの中でクリスタル系のきらきらするものを中心に、クリアな色の材料を多用してきた。
思い切って別の色を使ってみるか。色で反応が違ってくるはずだからもっといろんな色を揃えておく方がいいだろうけど、今回は赤を巻いておくことにした。
シュリンプパターンで殼には初めてグルーを使ってみた。
釣り具屋でグルーを使ったフライを見て、そういや前に買ったはずだと帰って引き出しを大捜索したら見つかった。
シラスのようなクリアのマイラーチューブのフライが好調だったのが今年のはじめ。
いつの間にか魚皮は使わなくなっていた。
しかしシラスパターンも前回は不発だったし、実績を考慮するならやはり魚皮か。
一応釣りに行くたびに新たなデータは蓄積されるのだが、それで生じるのは迷いばかりだ。
次の釣りで決定打となるものが掴めたらいいのだが。
僕は期待をこめてこの日巻いたフライと古い魚皮のフライをワレットに収めた。
ソルトウォーターゾンカー ll 。今度こそイケルか??\(;゚∇゚)/
色の次はやっぱり動きだ。前回の釣りでソルトウォーターゾンカーが期待ほどの活躍ができなかったので、改良してみる。
といってもアイをタングステンのダンベルアイにするだけだが。これでスムーズに沈むしゾンカーのゆらめきも倍増しそうな気がするがどうか?
万全とはいかないが一応新たな試みで何本かタイイングしてみた。次海に行く時には少しは新しい発見があるかもしれない。

ゾンカーをワレットに入れた時、潮でくすんだ古いフライが目に止まった。
ああ、これは、確か初めて海でフライでメバルを釣ったフライだ。釣り具屋で買ったダンベルアイと魚皮をまとった、一体なにを意識して作られたものかわからないフライだった。
最初の頃は自分で巻いたフライでは全く釣れずに、釣り具屋のフライでならなんとか釣れていた。
そのうち自分のフライでも釣れ出したが、それは釣り具屋フライをまねてアイと魚皮をつけた不思議フライだった。