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				もういい加減ハラくくれよ、って声が聞こえる。解禁当日に行けないのはしかたないとしても、週間天気予報の日曜日までの雪だるまマークはなによっ! 
						スタートダッシュでこけたとしても半年は長い。ぼちぼち行けばいいじゃないですか? 
						なんてなんとか納得しようと努力してるのにからWebブラウザが更新サイトを知らせてくる。案の定釣りのサイトばっかじゃん。 
						道路情報のサイトを見ると高速は規制はないようだ。週末、行ってしまうか?  | 
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				市内は晴れてるンですが・・・。 | 
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				とかなんとか結局決めきれないで解禁最初の休日を目前にして、釣り具屋へ寄った。思うに、もう少し暖かくなってから出撃してもいいのだけれど、「最初の一回」はやっぱりちょっと特別なのかなぁ。 
						店に入ると若い男の子がいた。手にしているのはリーダーのパッケージだった。これくらいの年ならルアーとかにはまりそうだが、フライなんだ。やるねぇ・・なんて思っているとこっちを振り向いた。顔に見覚えがある。 
						誰だろうと思いながらなにかざわざわと胸騒ぎを感じた。 
						商品棚の影から女の子がひょいと姿を現した。彼の彼女らしい。彼はリーダーのお金を払って私に会釈してそのまま二人で店を出て行ってしまった。 
						どうやら彼も私を知っているようだ。私はまだ彼とどこで会ったのか思い出せないが、ひとつわかった。魚券No.001は彼だ。 | 
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				どこで会ったことがあるのか? リーダーを買っていたということはこの週末に行く気か? どうにも気持ちが落ち着かない。ただでさえ釣りに行くに行けなくて、気分的に不安定なのに、かきまわさんでほしいわ。 
						なんの言葉を交わした訳でもないのに彼があの川のあのサカナのことを知っているように思えてならない。ああ、私もちょっと重症みたいです。 | 
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				冬の荒れた雲が流れる。山はもっと・・。 | 
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				解禁後最初の雪の週末を街で過ごし、それでも果敢に釣りに出かけた仲間の奮闘ぶりを聞くにつれ、「やっぱ行きゃぁよかったかなぁ・・」なんて後悔の念もちらほらと。 
						でもまあ次の週末こそは、と気持ちを切り替えなきゃっと思いながらの月曜日、会社の帰りに近所のコンビニに寄った。予感があった。 
						ドアを開けるとやっぱりだ。 "彼" がいた。バイトをしている。ここで顔を見ていたのか、と納得していたら、彼は私に気づいて両手の人さし指を立ててその間隔を30cmくらいにして見せた。 
						「!」 
						そして彼はにやりと笑い、誇らしげに右手の指を二本立てた。 | 
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