タイイングばかりはしてられない、と言わんばかりのY氏のデスク。すぐ横のPowerBookが仕事の負荷の高まりを黙して語る。
毛ばりを巻くってことは巷の庶民さん達には縁のない、正にフライフィッシャーだけの特権であり治外法権である。へへっ、ざまみろって思うのだがそんなことは庶民さん達は知る由もない。
しかし、明らかにほかの趣味や仕事の机とは一線を画する様相を呈している。机の上に鎮座まします異形のツールやマテリアル達がそう見せているのは疑う余地がないが、その特異性が誇らしい。
仕事が忙しく釣行もままならず、いつしか釣りから遠のいたりしても、一通り道具を揃えているのなら焦ったりしない。
「ホラ見てよ、この机でタイイングするんだよ」って胸を張って言えるから(言われた相手は困惑の表情を見せたとか見せなかったとか??)
おやおやっ? 部屋の片隅には熱くフライに燃えていた当時を忍ばせる道具達が・・・。
前回のF氏もそうだがY氏もご多分に漏れず仕事に忙殺されているようだ。
それでも人の釣りは気になるようで、仕事の合間にショップに顔を出していると聞く。
「こいつ、釣りにはほとんど行かんくせして店にはよー顔を出すよな」っていう人いるよね。Y氏はその典型(ゴメンナサイ)かな? まあ、いろいろ事情もタイミングもあるでしょう。それは私が言及すべき事ではないし、来年はどうなるかわからないでしょう(私も然り)。
ただ、整然と片づいている一枚目の写真を見ると、逆にタイイングの濃度が薄まっているのかな?って思ってしまう。
このコンテンツは久しぶり(あるいは初めて)に見る部屋や机の様子に、その人の近況を重ねて見てしまう。もちろんそんなこと考えて始めたコンテンツじゃなかったんだけど、なにか思いもよらないモノが依頼した人の送ってくるタイイングデスクの画像といっしょに着信するようです。
ロングテールメイフライ。ターゲットハッチは春のオオクママダラカゲロウ。
あくまでもこれは私の勝手な想像の域を出ないのだけれど、人のタイイングデスクの様子を見ると、「やってるな」とか「おや? ちょっと休んでますか?」とかをイメージしてしまう。まあ、それぞれの人の近況をそれとなく知っているからそういうイメージに即つながるんだろうけども、きっと本人の認識(があるかないかわかんないけど)を越えて、タイイングデスクはフライフィッシングとの密着頻度を語っているように思う。
様々な要素の集合体として成り立つこの釣りにおいて、しかし毛ばりを巻くための机はかなりの割合でこの釣りの要(かなめ)の役割を果たしているようだ。
お仕事中のY氏。プレーヤーはiPodですか?