その12  田中麗奈とガクトとアマゴ
釣り具屋さんに釣った魚の写真が貼ってあるのはよく見かける光景だ。みんなが自慢の一匹をカメラに収めておっきく引き伸ばしたりして持ち寄って店内の壁に貼る。
そして嫉妬と羨望の眼差しが半年間その壁に注がれることになる訳だ。

広島市近郊の某町内のカメラ屋さんの店内になにやら魚の写真が顔をのぞかせたのは2002年も残す所あとひと月となった日の午後だった。
実はなんのことはない、知りあいの店長のいるカメラ屋で、店内用の写真を貸してくれと頼まれたのだ。
しかし、提供できる写真と言えば・・・と言う訳でこんな写真が店頭に登場することになった。
釣り具屋に貼ってあるのと違って、カメラ屋にこういう写真はちょっと異形というかほかの写真や広告と馴染んでない。しかし、目を引くのも確か。いくら何でも撮るカメラ好きの人達でもこういうのは釣りもしないと撮れないのだし。
う〜む、バランス的にどうなんだろう?
四ッ切りサイズでまずまずの迫力です。
しかし近所のお店で自分の写真が飾ってあると、やっぱり悪い気はしない。
偶然訪れたフライをする人が見たら「おっ」って思うだろうし、魚体の美しさに見入る人もいるかも知れない。でも釣りに興味の無い人は案外素通りしてしまうような気もするかなぁ。
紅葉だとかの風景や人物の写真とは根本的に違うジャンルって言うか世界が確立されているような。よもや知らない人は魚だけでなく、ロッドやリールやネットが・・・っていう釣り人の物欲執念(?)が込められているとは思いもよるまいし(笑)。
こんな写真も飾ってあります。
まあなんだかんだ言ってやっぱり写真を人の目に触れる所に飾るって自慢したいっていうことなんだよねぇ。ただ今回の写真屋さんの場合は釣り具屋の時の、「対ほかの釣り師」という目的とは少し違ってる。
釣果の自慢よりも写真そのものの自慢というか、クオリティを見せびらかしたいっちゅう感じですかね。釣りをしない人が見てもきれいな渓魚の写真はきっときれいなはず。

ともあれみなさんも広島市の東側の町に行かれた際はぜひともお立ち寄りください。
実はこの写真屋さんの店長、名うてのシーバスゲッターだった!!