F.F.雑感
其ノ七百六  タナゴたちの消息
カネヒラのいるところまで沈んでいかない。僕はオモリを重くして素早く沈下するようにした。
それでも餌取りの猛攻は続く。カネヒラは移動してしまった。
少し経ってTさんがやってきた。二人でやるが厳しい時間が続く。時折カネヒラの群れが通過する。それがこちらにやってきたのか、水中のプロペラが動いた。合わすと掛かった。カネヒラのオスだ。

オスメス一匹づつの釣果。僕はほかのタナゴたちの消息を思いながら、カネヒラを流れに返した。
今年始めたタナゴ釣り。ボテ、ヤリ、バラ、と釣ってきたが、カネヒラにまで到達するとは思っていなかった。そもそもがタナゴなんて居ないだろうと思っていたくらいだから、それが四種類目まで釣るに至ったのは驚きだった。
Tさんは精力的に新規ポイント開拓をしているが、僕はそれは涼しくなってからにしようと思い、夏の間は早朝にいつものポイントに行っている。盆のカネヒラも着いてすぐの早朝のうちは、かなり魚影が見えた。
Tさんは自作のタナゴ竿を完成させ、釣りに使っている。浮きに仕掛け巻きに竿と、これまた精力的にやっている。僕はといえば浮きと仕掛け巻きと竿は自作で用意しているが、クオリティは雲泥の差だ。渓流で拾った竹で作った延べ竿、浮きと仕掛け巻きも最低限の機能を果たすだけのもの。
涼しくなったら浮きはもう少し格好よく作ってみようと思う。竿は合成うるしを塗る予定。これも秋になってからだ。
青空の下、川土手を行く赤いコンバイン。稲刈りが近い。
カネヒラのメス。産卵管が伸びてきている。
カネヒラだ。高速で泳ぎ去る。餌を投げても食いつく訳がない。
ややその場に留まりチャンスとばかりに竿を向けるとそれだけで散ってしまう。
以前のヤリやボテなら餌を落としたら離れていても突進してきたのに。カネヒラは警戒心が強い。
また移動せず石周りをウロウロしているカネヒラがいた。狙って餌を投じるが、もう一つの厄介ごとがクチボソなどの餌取りだ。
カネヒラをなんとか散らさずに餌を落とせても、沈む前に餌取りが大挙して突っつきまくってくる。
盆連休中にチヌ、タナゴ、渓流と一日おきに三種の釣りに行った。その時のタナゴでは、釣れる種類がかなり様変わりしていた。
アブラボテとヤリタナゴとタイリクバラタナゴが姿を消し、カネヒラが勢力を伸ばしてきていた。
最初の三種は春〜初夏が産卵期でカネヒラは晩夏〜秋が産卵期という違いがある。
そして在来のタナゴの中ではカネヒラが一番大きくなる。
とはいえ、最大級のカネヒラクラスの大きいヤリタナゴも釣ったことはある。
曇ると涼しく、晴れると暑い〜。
渓流が禁漁になり、盆連休以来のタナゴに出掛けた。前の週にTさんがタナゴに行っていて、かなり苦戦したと聞いていた。
いつものポイントに着き見て回るが、カワムツとブラックバス以外に魚影が見当たらない。
三週間前は暑さはピークだったが早朝ならそこそこ釣れていた。だがこの日は釣れる気がしない。
一度もアタリがないまま一時間が過ぎた。九月に入ったとはいえ、まだ暑さがしっかりある。
ふと見ると数匹の群れが目に留まった。ヒレが色付いている。
これ以上近寄れなかったが、翅脈まで赤いベニトンボ。
前回のカネヒラより体高、背びれが大きく立派になっていた(*^^*)
                      
見事に黄身練りを奪っていった器用なトンボ。 
盆の時はカネヒラのオスは婚姻色が出ていた。背びれと尻びれがピンクになる。そしてブルーの線が体の後ろ半分に横方向に通る。
少し残念なのは黒点病と思われる黒い点がヒレにあったことだ。
同じこのポイントで釣ったほかのタナゴには見られず、カネヒラだけに見られた。
Tさんの話ではこのカネヒラはほかから移動してきた個体で、移動前の場所で黒点病にやられたのではないか、との推測だった。
産卵期前に姿を現したのだから、産卵のためにここに来たのか?
盆連休中のカネヒラ。ヒレのピンクの婚姻色は出ているが・・・。