其の九十一 10年目のニンフ釣行
フライを始めて何年・・・、というのもあるが、最初はやっぱりドライフライからだった。
で、少し経ってからニンフを使い始めた訳だが、そうするとニンフは使い始めてから今年で何年目になるだろう?

ニンフフィッシングは、これがまたなかなか思うように釣れず、「ここでドライを付けてたら出たんじゃないかな〜」ってよく思ったもんだ。
どのみちニンフを使うのはシーズンの初めに集中していた。ヤマメの活性が低く水中にフライを送り込んでやらないと、うんともすんとも言わないような時期だけ。
今年一匹目を釣り上げたビーズヘッド。
最初のフライ釣行の二年後くらいにニンフに手を出したんだったか?
ドライでもそこそこでしか釣れなかったのに、今度は浮き(?)を付けて釣れるのかしら。しかし本を読むとなんか知らんが釣れるってよ〜。
あれだけけばけばのもじゃもじゃをたくさん巻いて来たんだから〜。釣らねば・・。
しかしウェイトを巻き込んだ重いニンフにマーカーまでもついているから、キャスティングは困難を極めた。絡まる、もつれる、木に引っ掛かる。
で、釣れない。ニンフなんていいとこない!
初めてニンフでヤマメを釣ったのは、次の年だったかなぁ。
より困難な方法(僕のやり方で?か?)で釣り上げたその一匹に、なにか感動すら覚えた。
だからと言ってそれでニンフフィッシング開眼、という訳には行かなかった。
その後もニンフ不得手は相変わらずで、虫が飛び交い気温も水温も上がって来たら否応がなしにドライフライを使うのだから、さして上達もしない。
そんな調子で何年かが過ぎた。
今年二度の釣行で、フライパッチにはニンフばかりが・・。
その日ニンフで釣るつもりなら、ニンフで釣れないと気が済まない。
状況に応じたフライセレクトっていうハナシもあろうが、そういうフライフィッシングのストラテジーとはちょっと違う、その日のこだわりとでも言える意地が出てくる。初めてニンフで釣った時の喜びが水中からヤマメを引っ張りだすこだわりに繋がっているようだ。
もちろんずっとニンフでやろうとは思わない。ドライフライの軽快で楽しい釣りが本分だ。ただ水面下の効果が強烈なのも何度となく目の当たりにしている。
ひとシーズンでニンフで釣る魚は2〜3匹くらいのもんだろうか。
10年を数える今年のニンフは実にしっかりした手応えでヤマメが釣れた。それはニンフを使うことの自信になったような・・・。
使っているのはビーズヘッドのヘアーズイヤーがほとんどだが、もっと違うパターンで釣れば違う面白さもありそうだ。

すでに次のニンフ釣行に備えて、新製品マテリアルで新たなパターンも用意している。
来週あたり、また・・・。
T社Sデザインのエクステンドボディニンフ。
前側のウェイトと後ろの軽さの重量配分がミソ。