先週土日の二連敗で魚の釣り方を忘れてしまった。
おまけにこの週末の前日、また雪が降った。このパターン、解禁から四週連続。どうなってんだ?
とは言え週末は良い天気の予報で先週惨敗のあと、天気がいいのに釣りに行かない訳には・・・いかないよなあ、やっぱり。

例の先週のナミヒラタのプールは・・・。
深追いせずに少し間を空けた方がいいか、トコトン通うべきか。
なんだかアレに関わるとまた深手を負いそうで。ちょっとナミヒラタのハッチとライズに臆病になってしまっていた。

ナミヒラタのプールを避けて別のポイントへ。
水はヒンヤリ冷たい。水量は解禁からずっとやや多めで、大きくは変わっていない印象だ。
先週のナミヒラタの時の、フライを取っ換え引っ換えでしかも釣れない状況に僕は疲れていた。
ここはシンプルにパラシュート。無理せず中距離を投げて流れにふわりと落とす。
ポコッと小さなアタリで小さなヤマメが釣れた。
どうやら僕は釣り方は忘れていなかったようだ。
タイミングの良い時はお昼にごはんを食べられる。
何ヶ所か場所を変えてみた。さすがに最初のチビヤマメで満足する訳にはいかず、ここならどうか?という心当たりを思い出しては行ってみる。
中くらいのプールでの一投目、出たのか?どうなのか?というような反応に合わせると掛かった。
あまりファイトせず重たいだけの引きだった。痩せてかなりくたびれたヤマメだったが、きっと今シーズンで初の20cm越えだ。
ありがたくネットですくわせてもらった。
痩せているけどなんとかネットを使うサイズが。
2014 釣乃記
第伍話  春の野生
虫が見えた。小さいダンだった。そしてライズ。僕はサイズを合わせたキュウシュウジカダンを結んだ。キャスト、出ない。
数投するうち見慣れた大型カゲロウが目の前を飛んだ。ナミヒラタのハッチが始まってしまった。
大小のダンが入り乱れて飛んでいる。その中、僕のフライはただ水面を流れるだけだった。
と、フライに白い波がかぶさったのが見えた。合わせた途端、一気にロッドが曲がった。野生の息吹が僕の手に伝わった。
また雪雲かなあ〜。季節の行き来に釣り人も虫もヤマメも大変です(^_^;
この悪そうな顔つき! ほ、惚れた〜(〃ω〃)
源流の山はまた白くなり、きっと水の冷たさも。
ナミヒラタのハッチの時間までの調整で、お昼ご飯を食べた。
いや、まだあそこで釣りをすると決めたわけではない。ちょっと様子は見るかも知れないが、あまり深追いはしないと決めたのだ。
第一、一週間も経っているんだから、同じ時間に同じ場所でハッチするなんて、そうそう起こる事ではないと思っていた。

律義にも先週とぴったり同じ時間に僕はナミヒラタのプールに立った。
同時刻、その直前までがどうだったかは知らないが、にわかに水面がざわつき始めているのを僕は感じ取った。
ピチャッと小さいライズ。虫の飛翔は見られない。水面下?
少し様子を見ていると、水面が弾けた。本当にまた同じ時間にライズが始まった!?
ただひとつ違うのはナミヒラタが見えないということだ。これはチャンスかも知れない。ナミヒラタがハッチしだしたら厄介だ。
今のうちのライズなら取れるのではないか?
今週もアイツのハッチが始まった。
なんだかスッキリ〜。やっぱり釣りに来たんだから釣らないとなー。
これならもう帰ってもいいかな?なんて考えたりもしたが、それは早すぎるか。まだ昼前だし。
しかし考えてみれば、先週は土日駆けずり回って釣れないで、それで帰る気分とはどれほどのものだったんだろう? 我ながら帰る時によく気持ちの整理がついたものだ。どんなだったか思い出せないし、あまり思い出したくもなかった。
ただ、昼をまわってどうしても思い出すのはナミヒラタのハッチの時間が近づいている、ということだった。
ヤマメのお昼はコレでいかがでしょう?