F.F.雑感
其ノ六百三十八  新しいフラットと渓流の終わり
この週末、九月になったと言っても相変わらず暑く最高気温は35度を超えていた。
渓流禁漁の時は土曜日渓流、日曜日フラットに行き、そのあとさらに有休でもフラットに行ったのだが、禁漁から一週間経って日曜日にようやくゆっくりすることにした。
渓流の道具は片付けた。またすぐフラットにも行くし、キノコやメバルも待っている。でも、 禁漁後の少しゆっくりと身をたゆたえるこの時期が、僕はなんとなく気に入っている。
8月31日に今年最後の渓流釣りに行った。台風がまだ近くにいたし、増水していたし、釣りの間中雨が降っていたしと、かなり厳しい釣りだったが、なんとか最後にヤマメの顔を見ることができたのでホッとした。
だから次の日の日曜日はゆっくりすればいいものを、Tさんが新規開拓したチヌのポイントに出掛けてきた。夕方前が干潮だったので、午後から出掛ければいいから、午前中ゆっくりして体力を回復した。
しかし大潮1日目の洗礼を受け、チヌの姿を見ることはできなかった。おそらく一番条件の悪い日に来たのだろう。家からも割と近い場所なので、なんとかまた時間を作って来てみよう。
帰ろうとしてTさんがラインを巻き取っていると、それにチヌが食いついた。Tさん持ってるな〜。
まだ夏の暑さは健在なので、引き続きそうめんも食べます(^0^;)。
干潮からの満ち上げ、そして日没。魚影が見づらくなる。
ガツンっときた。そして切れた感触。まただ。激しすぎる。
僕はティペットを直し海面を凝視した。夕暮れで海中は見づらい。
すると海面にナーバスウォーターが見えた。進行方向の2m先にキャストし魚が到達したのを見計らいリトリーブ。ナーバスウォーターが曲がって追ってきた。モゾモゾっというアタリ、合わす。
ドスンと重い引き、僕はラインを出して走らせた。今度は切れなかった。手元に伝わる引きの強さでかなりのサイズだとわかった。
山の稜線に太陽が半分沈み、海面に出たチヌを斜陽が照らした。
綺麗なキビレさん。尾鰭の先がオレンジ色(^^;)。
新規フラットに行った数日後、会社を午後から有休にしてまたそのフラットに行った。
一回行っただけでは様子がわからない。16時半が干潮で、14時ごろに到着した。
前回魚影がほとんど見えなかったが、この日は着いたらもう見える。岸に近い浅場で底を突いているやつもいる。
僕は大慌てでフライを結び、キャストした。魚影はティペットを嫌ったか、すぐに散ってしまった。でもまだいる。別の魚影にキャスト。しかし反応しない。
少しするとコツコツっというアタリがあるようになった。同じ場所を引くとまたコツコツっ。そのままリトリーブしているとググッと引き込まれた。ジタバタよく動く引き。寄せてみるとやはりキビレだった。30cm弱といったところか。
同じ場所に投げるとまたアタリ。どうやらキビレの付き場になっているようだ。干潮前の時合に入ったのかもしれない。

諦めかけていた渓流ラスト釣行が、台風が来たことにより実現した。ヤマメが釣れたのはかなり運に助けられた感があるが、何にしてもよかった。その釣りに行くかどうか考えていた時、雨が降らずっと渓流に行けず、でもチヌを釣にり行ってはいたが、行き過ぎて若干飽きるじゃないが、やや熱が冷め気味だった。
それが渓流が禁漁になった翌日からすぐにまたチヌに行き出したのは、やはり新しい釣り場というのが大きい。景色も新鮮だしチヌ・キビレの釣れる可能性を一から探るのは面白い。この釣り場の特徴やどの潮で活性がどう動くかなど、ほかの場所の経験や法則が当てはまらない場合もあるから、新たな探求や発見が釣りの意欲を刺激する。
長さ、体高、厚み、今季一番のサイズでした(^^;)。
釣り人が二人立っているのが見える。TさんとKKくんだ。
僕は場所がわからず、Tさんに電話して教えてもらってようやく辿り着いた。
Tさんが新たに開拓したチヌのポイント、僕もそこに初めて来て参戦させてもらった。
下げの潮流が残っている時間。ただ魚影が薄く、Tさんも今まで来たうちで一番魚が見えないと言っていた。
この日は大潮1日目、苦戦する鬼門の日だ。でもせっかく来たのだから、なんとか釣りたい。
いきなりガツっときた。すぐにティペットが切れた感触。どうすることもできなかった。
ほぼ干潮潮止まりになった。アタリはなくなり魚影も見えない。下げの干潮前の時合は終わった。
満ち上げが始まればすぐに日没だ。魚影は見えないだろう。どれくらい活性が上がってくれるか。最初に来た時は大潮1日目の低活性で確認できなかったから、今回がここでの初の満ち上げになる。

少し時間が経ち、まだ潮は動いてないっぽいが、ナーバスウォーターが見えた。
9月になってもまだまだ夏の真っ只中。