F.F.雑感
其ノ六百五十五  初釣り 神頼み、カサゴ頼み
定刻通り、湯を沸かしていると猫がやってきた。
先週初めて見た猫で、去年僕に寄ってきたのと違う子だが、先週の約束通り多めに猫用ご飯を買ってきた。
それでもあっという間に食べ終わり、僕がラーメンを作って食べている間、ずっと近くに居る。
ところが急にその猫が逃げた。離れた場所で振り向いてこちらを見ている。どうしたんだ?
するといつの間にか僕の横には去年僕に寄ってきていた猫がいた。完全に臨戦体制に入っている。
性懲りもなく4時半起きで出てきて朝まづめ狙い。去年の1月2月にあれほど釣れていた朝まづめはもう期待できない。それでもまだ未練がある。前回の釣り納めで暴風の中まづめが全然ダメで、すっかり明るくなってからかろうじてメバルを釣ることができた。まさに紙一重の釣行だった。その時点で、きっと行くであろう初釣りには不安しかなかった。
元旦の初釣りは初めてではないが今回は最初から元旦と決めていた訳ではなく、とにかく天気予報を見て前回のような暴風での釣りだけは避けたい一心で日にちを選んだ。元旦の予報は風速2〜3m。前回のことを思えば無風と言っていい。
正月に釣りにくる人は案外多くて、毎年数人の釣り人が周りにいる中での初釣りになっている。今回はまだ暗いうちに着いたので、普段なら先行者がいる場合もあるが正月はさすがにいないだろうと思ったら、少し離れた浮桟橋で釣り用のヘッドライトらしき光が見えた。いるんだ。
初釣り前日、大晦日の年越しクリタケそば。風炎窯の魚紋鉢で(*^^*)
年末釣り納めとは真逆の凪の海。これはこれでちょっと (^^;)
だいぶ明るくなったがチビメバル以降アタリはない。防波堤沿いのカサゴポイントを引くがダメ。
またヤバい感じだ。あれだけ釣れたメバルはどこへ行ったんだ?
さらに粘って投げ続け、また防波堤沿いを引くとラインが手繰れなくなった。(引っ掛かった?)
強く手繰ればかなり重いけど上がってくる。これは・・・魚?
水面に上がってきた。カサゴだ。安全パイっぽさは吹き飛んだ。

初釣りは何とか釣れた。じゃあ初詣と猫に会いに行くとするか。




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離れたところに逃げた猫は見えなくなった。それでも去年の猫はずっとその方向を睨んでいる。
自分がもらえるはずだったご飯を取りやがって。ここはワシの縄張りじゃ! っという感じなのだろうか? ずいぶんな怒りようだ。
そもそもこの怒り猫にあげるつもりで買ってきたご飯を別の子にあげた僕も迂闊だったが、なんだか微妙な雰囲気になってしまった。

その猫たちとのやり取りから遡ること1時間前、僕は島の神社で初詣をした。
ずっしり重かったです、カサゴさん(^^;)
穏やかな天気の元旦の海。今年一年、どんな釣りができるだろう。
暗いうちからキャスティングを始めるとどうしてもラインが絡む。それで一番いい時間にラインを直していたという苦い経験があるから、ある程度明るくなるのを待つことにした。
気持ち明るくなったか? というくらいに短めにラインを出してキャストを始めた。ん〜、やっぱり待ちきれない。
蓄光のウィングをつけたベイトパターンを目の前にキャスト。風がないってこんなにも楽なのか。
引くとすぐにアタリ、チビメバルが掛かった。
新年もぐもぐは出前一丁コンビニトロトロ卵入り。
今年も島の神社に初詣。安全と健康をお願いしました(^人^)
まづめ用と日中用のベイトパターン。 
この港は年末釣り納めの一つ前の時にカサゴを釣った場所だ。あれもかろうじてボウズを逃れた釣りだった。
僕は初釣りがボウズだけは回避するため、この港のカサゴを保険にしていた。防波堤沿いを沈めて引けば、多分釣れる。
それは安全パイのような、ちょっと面白味に欠ける釣りかもしれない。逆転のドラマティックな釣り体験は望めないが、年末手前あたりからの釣りのあまりの不調さを考えると、やむを得ないと自分を納得させてきた。
この島の神社での初詣は今年で四年目だ。巫女さんに大幣(おおぬさ)で頭をわさわさしてもらい、お参り完了。
初詣に行くという大義名分があるから、ゴロゴロしがちな正月に重い腰を上げられている。
お参りすることで気分を新たにと毎年思うが、すぐに日々の忙しさに流され始める。いや、今年こそ何か変えたい。

そして初詣から遡ること3時間前、僕は今年の初釣りで島にやってきた。
なんだか微妙な雰囲気にしてすみません。僕の対応も曖昧でした(^^;)