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F.F.雑感
其ノ六百五十 雪中キノコハンティング
こうなると積雪も寒さも気にならない。むしろ積雪が収穫を盛り上げる演出になっているようだ。
帰宅後の夜はナメコを炙って食べた。採りたてだからうまい。 ホンシメジはみんなで仕分ける際に選別して収穫量の4分の1にまで減っていた。傷んでいたものが多かったのだ。あと一週間早く見つけていれば・・。Tさん、TSさん、来年こそは良い時期を逃さず採りましょう。 ホンシメジは炊き込みご飯にした。優しく米を包みこむように、旨みが広がっていた。 北部の天気が荒れると予報で言っていた。それは週末には収まるのだが、降った雪はすぐには融けない。この日の前日、道路情報システムのカメラ画像でキノコ採りエリアの道路を見ると、路肩は白くなっていた。それならキノコエリアの林道とかは、もっと積もっているのは間違いない。そしてそれは予想通りだった。
かじかむ手でナメコを採り終え、収穫なしは回避できたから僕はホッとしていた。Tさんたちに追いつき、ナメコはまあまあ採れたと報告。それから少し進んで、Tさんもナメコを見つけて採った。それは新規ポイントだったが、朽木の途中から生えていたので、雪に埋もれずに見えていた。 今回のキノコ採りは、時期的にナメコがメインでほかは何かあればあラッキー、というくらいに思っていた。結果が収穫ゼロだったら積雪ではしゃぐどころではなくなっていただろうし、そうなると今度は身も心も寒さが一気に堪えてきていたはずだ。それはTさんもTSさんも同じだったと思う。 「あれ何?」とTさんが言い、ストックで差した方を見ると、斜面に何か白っぽい丸いものがあった。すかさずTさんが斜面に取り付きよじ登ってチェックした。 フライの雑誌をめくりながら、ホンシメジ炊き込みご飯(^^)
予想以上の積雪。キノコが見えないな〜。
「テンションダダ下がりです」とTさんが言う。気持ちはわかる。この状態でキノコを探せるのかどうか?
でも僕ははしゃぐ気持ちもあった。犬じゃなんだからとも思うが、雪が積もるこの景色を見たら、キノコが見つからない不安はあったが、はしゃぐ気持ちがまさっていた。 着込んでいるし、雪が積もった後はそんなに冷えない。歩いている分には問題なかった。 ただ、雪に隠れてキノコが見当たらないのは確かだった。 去年と同じく雪を払いながらのナメコ収穫。
「これホンシメジじゃないの?」とTさんが声を出した。「ここにもある。あ、ここにも」声のトーンが何段も上がっている。
僕も斜面に登った。TSさんはポイントの上に回り込んだ。ホンシメジもTSさんの目標の一つだ。 傘は開いているがホンシメジと思われるそれは、群生して出ていた。そのかたまりが雪の下に隠れて何ヶ所もあった。 雪をかき分けると次々出てくる。こんなのは初めての体験だ。 TさんもTSさんも気持ちが昂るのは無理もない。もちろん僕も。
雪の影にホンシメジ発見!!
秋と冬が同居してます(^^;)
終わってみればホンシメジ大量収穫。だけど・・・。
ナメコは生える場所がわかっている。これも立ち枯れや倒木に生えるが、そこに雪が積もると見えない。見当をつけて斜面を降り倒木にかぶさる雪をどけるとナメコがあった。
「ありましたか?」と道の上からTさんが声をかけてきた。 「開いたのが少し。さっと採っていきます」と僕は答えた。 Tさんたちは先に進み、僕はさっと採って上がるつもりだった。 ところが雪をどかすと結構生えているではないか。雪の中で滑りのあるナメコは採りづらい。 地面でなく木の幹に生えるキノコなら見つけられる。前回も採って帰ったが、ムキタケがやたら目についた。
TSさんがいくつか目標に掲げているうちの一つのヒラタケも朽木の幹などに生える。しかも秋よりも寒い時期に出てくるやつだ。 僕たちは地面から木の幹に、キノコ探しの視線の向ける先を変更しつつあった。 僕はこのタイミングでようやく双眼鏡を持ってきていた。離れた場所の木の幹のキノコがムキタケかどうか判断できる。
陽が差してくるとホッとします(*^^*)
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