F.F.雑感
其ノ六百五十三  カサゴの島と猫との約束  
視線を脇に向けるといつの間にか猫がいた。去年もここで近くにやってきた猫だ。
ラーメンができたので食べる。冷えた体に味噌のスープが沁みる。釣果も寒いので余計にだ。
その間猫はずっと座っていた。すまん、あげられる物がないんだよ。ふと知人が猫は人の言葉がわかると言っていたのを思い出し、
「次来る時は猫用のやつ買ってくるから」と僕は猫に約束した。
食べ終わって少しベンチで横になってうとうとした。目が覚めると猫はいなくなっていた。
十月の頭から行き出した今年のキノコ。途中一回有休でメバルに行った以外の二ヶ月とちょっとはキノコに集中した。それも先週の仲間との忘年会で今年のキノコは一旦けじめがついた。あとは冷凍してあるクリタケやナラタケを、年末年始の蕎麦やお雑煮で食べたら在庫分も終了となる。待てよ、まだ天日干ししたコウタケがあったな。

島のメバル釣り、前回からずいぶん間が空いたが過去は十二月と言ったらメバルはいい感じに釣れていた。朝まづめの味をしめる前だから日中にもやっていたが、それでも釣っていたのだから大したもんだ(我ながら(^^;))。
すっかり明るくなり、ぽつりぽつりと釣り人が来たり帰ったりで入れ替わる。始めた時はほぼ干潮で、徐々に海面が上がってきている。昼が近くなると風が強まる予報だが、こうなったら上げの潮流に期待するしかなくなってきた。
ニャンコ先生! 香箱座り、かわええ〜(>▽<)
唯一の釣果、ありがとうございます(^^;)
魚の気配というか生気を感じないというか、そんな雰囲気が漂っていた。
釣れている時はこんな様子ではないのか、気にしていないのか。とにかく釣れる気がしない。
ベイトのパターンとプランクトンとを取り替えながら、探るタナも変えてみたり。あるいは時合を待てば状況は変るのか。
弱気になっているとますます釣れない気がするが、期待できる要素が目の前に全くなかった。
ずっとキノコに行っていたので、ひと月半ぶりの島の釣りだった。
ベタ凪なので、釣り手側は楽だが、活性はどうなのか?(>_<)
次の港、長いのと短いのと二つの防波堤がある。長い方はいつもかなり釣り人が多い。しかしこの日は誰もいなかった。
ここでもベイトとプランクトンを交互に投げたが、一度の反応もなく、そして予報より少し遅れて強風が吹き始めた。

いつも昼飯を食べる山頂付近の公園はギリギリ風が強くなかった。僕は湯を沸かしインスタントラーメンを煮始めた。
朝が早かったせいか、猛烈に眠くなってきた。
ニャンコ先生、こっそり登場(^^;)
冷えます。とにかく内側から暖めないと(*^^*)。
 冷えた体に味噌ラーメンのスープが沁みる。 
5時起きでやってきた島。6度だったのでまだマシな方。風も弱くやりたい場所も空いていたので、これはもらったと思った。
暗いうちに着いたのだが、すでに数名の釣り人はいた。
朝まづめのゴールデンタイム、コツリともしなかった。思えばひと月半前の時もボイルに気を取られはしたが、朝のまづめで釣れなかった。
あれだけ釣れた今年一、二月の朝まづめはこの時期には通用しない? でももう十二月後半、二週間くらいしか違わない。
凪いだ海面を見ていると釣れそうな気がしないので、防波堤沿いをギリギリまで深く沈めて引いてみた。
ククッとアタリがあったが掛からない。でも反応があるだけ違う。もう一度投げて引くとグッと重くなった。
ただ重たいだけ、これはカサゴだ。それでもこの日初アタリだからとていねいに引き上げた。可愛らしいカサゴだった。
そのあと強い引きのアタリがあったが、これは乗らなかった。
(・・場所を変えてみるか)
昼飯の場所の少し下。ここでも瀬戸の島を見渡せる。