其ノ三百四十六  初めての釣具屋
墓掃除の帰省の途中。中国山地のとある山里。
年末の大雪で墓掃除の帰省を断念していたから、GWを前にしてちょっと帰ってみることにした。
快晴のもと、高速を快走、県境を越えたところで休憩。

のどかな山村の風景。少し集落の界隈を歩いて見た。この日のこの辺りは27度まで達した。初夏の暑さで汗をかいたが、気持ちよい風が吹いてなんだかまったりしてしまった。
当時の面影はまだ残っていた。
日本海側に出る手前、世界遺産の石見銀山がある。ここでもまた休憩。大森の古い町並みの写真を撮り歩いた。あちこちで寄り道しているから、なかなか目的地に到着しない。でもまあこういうドライブも悪くない。
昼を過ぎてようやく到着。掃除を済ませ地元のラーメン屋で遅い昼食。町を抜けてもと来た道を帰ろうとした時、道路脇の店に目が留まった。
(ああ、ここは) そこは僕が子供の頃、初めて釣り道具を買った釣り具屋だった。まだあったんだ。年に数回帰省しているのにこの店のことを思いだす事はなかった。
店に入ってみた。店内はさすがに今どきの商品が並んでいた。
当時僕が買ったのは、振り出しの延べ竿とか短めのルアーロッドなど。小型のルアーも買った記憶がある。
初めての釣り道具。見るもの全てがまぶしく、気持ちがときめいていた。その時読んでいた釣りキチ三平も大きく影響しているのは間違いない。
さすがに今の自分には当時のようなときめく感覚はない。できることならもう一度体験してみたい。
陳列棚の一角で毛針を見つけた。鮎用のものだった。これはなかなかレアなものではないか?
僕がここで買い物をしていた当時にもあったのかもしれないが、味わいのある紙の箱がいい感じを醸し出していた。

今ではあの頃の感覚を思いだすことも稀になってきた。それでもまだなんとか思い出せる。
次釣りに行く時には子供の頃のあのときめきを少しだけ追いかけてみたくなった。
雰囲気のいいパッケージ。大人買いすりゃよかったかなー?σ(^_^;)