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F.F.雑感
其ノ六百十九 朝まづめと時合いが頼りです
かなりの速度で明るくなってきた。暗いうちから強かった風は衰えることもなく吹いている。
真正面からの向かい風だが、バックキャストが伸びるので、フォワードもちゃんと飛ぶ。 しかし荒れる海面と波は如何ともしがたい。伝わってくる感触でフライラインがもみくちゃにされているのがわかる。 (これくらいの時間には釣れていたはず)と僕は思った。前回の釣り、朝まづめで良い型をまだ暗いうちに釣っていた。でも毎回うまい具合にはいかないのが釣りだ。 前回の釣りで首尾よく朝まづめで良型を釣ったあと、今後も暗いうちから島に来て朝まづめの釣りをするのか? と自問した。そこそこ早い時間に来る努力は今までもしていた。それでも港に着いて釣りを始める時には日は登ったあとだった。
前回、そして今回も朝まづめが釣果が上がるのを思い知った。絶対ではないだろうが日中よりは可能性は格段に高い。以前七つの橋の島で日中に良型をバンバン釣っていたのは、あのポイントが特別だったからで、釣れなくなった今は望むべくもない。 この日は別の港でやろうと思っていたが、そこの防波堤には照明がなく暗いうちに着くと本当に真っ暗だ。釣り用のヘッドライトだけでは心もとないので前回の朝まづめポイントに先に来た。ここには照明がある。 反応が止まったので僕はやろうと思っていた港に移動した。もう日は登っているのでこれから釣るには満ち上がりの潮流に期待するしかないが、それこそ今までのやり方だ。 夜が明けすっかり明るくなってきた。波が立っていて苦戦は確定?(>▽<;)
朝まづめと同じくらいのメバルさん。まづめと時合いはやる気出るんですね。
例によって橋を戻って本土側の海峡を見渡す展望台で昼飯。
ここも風があるので、バッグを置いて風を遮りながら湯を沸かす。 それにしても今日は見事に朝まづめと時合いで釣ることができた。 漫然とやるよりも高活性に狙いを絞る方がいいが、まづめはともかく時合いはいつ起こるかわからないから一筋縄ではいかない。 気がつくとまた猫がベンチに座っていた。僕は昼までに釣れた安堵感と、猫といる穏やかさに包まれながらラーメンを煮た。 防波堤も一段低いと風の当たり方がだいぶ違う。
潮流がはっきりあるはずの時間だが、何しろ吹き続ける強風で海面が激しく波立ち、潮の流れとか全くわからない。
最初の港はほかに釣り人が来たがすぐに帰っていった。ここでも三人連れの釣り人がやってきた。 僕とどちらが先に根を上げるか。 少し時間が経ち、海面を見ると波の間に魚影が見え出した。魚が動き始めたのか? ククッとアタリ、いかにも小さげだ。思った通り子供のメバル。どうやら時合いが始まったようだ。
昼前に昼飯。朝が少なめだったので、これでいいのだ。
猫さん、去年のラスト釣行の昼飯時とベンチが左右逆ですね(^^;)
昼飯場所近辺からの景色。市内の町並みが見えている。
何回かに一回はフライがティペットと絡んでいる。キャスト中に風にあおられるからだ。
釣り始めて30分後、ロッドに重さが伝わった。ようやくきたかと、ラインを手繰るとなかなか良い手応え。 (やっぱり朝まづめかー)僕はバレるなよと祈りながらメバルを引き上げた。 まずまずのメバルでひと安心。思うに朝まづめ狙いで早朝に来ているのだから、まづめの時間に釣れなかったらそれだけでかなりのダメージをくらう。 ある意味リスクを伴う釣りだ。 次のキャストで引いているとロッドが重たくなった。
(きた・・・か?)藻に引っかかったようでもある。重たいまま手繰ることはできる。 ググッと引き込まれた。魚か?いや引っかかってる? グググっ、間違いない。メバルだ。なんともわかりにくい引きだったが、途中からはしっかり抗ってきた。 続けて来るのはやっぱり時合いなのだろう。何で捕食のスイッチが入るのか、不思議だ。 そのあとはスズメダイが一匹、僕は納竿することにした。 時刻はまだ11:00過ぎだった。
強風荒波の中、ちゃんとフライを見つけてくれたんですね(*^^*)
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