F.F.雑感
其ノ六百十四  師走のメバルを釣れ
ここ数日は島の風は天気アプリで見る度に10mを超える風速になっていた。
確かに会社の帰りに河口近くの橋を渡る時も風がすごかった。
だが土曜日の予報は3mくらい。これなら釣りになりそうだ。僕は久しぶりの島行きを決めた。

風だけでなく、朝の冷え込みも問題だった。でも現場に来てしまえばあとは釣りをするしかない。
厄介なのは目が覚めてから起きるまで、そして起きてから家を出るまでだった。
朝早いうちの時間帯が断然有利だと思って早く起きて来たのだが、始めてしばらくはコツリともしなかった。潮が低すぎたか。
風は徐々に弱くなり、陽が当たってくると、朝の寒さに耐えるためかなり着込んでいるのが、耐えられなくなってきた。少し汗ばんでいる。明らかに着過ぎだ。たまらず中のフリースを一枚脱いだら、一気に身軽になった。

実は先週も潮はまあまあで、釣りに行こうと思わないでもなかった。しかし風の予報が5mくらいで、ちょっとためらわれた。それに今回もそうだったが、とにかく朝寒くて起きるのがつらい。それもあって先週は行こうという気持ちがくじけた。
キノコシーズンの途中に行った時は、まだ朝の冷え込みはなかった。今回、師走に入っての釣り。なんだか出掛けるのがしんどくなってきたのは歳のせいか? いやいや、そんなことは考えたくもない。
来てしまえばなんとかなる。釣りじゃなくて寒さに対して(^^;)
帰る間際の良型! ありがとうございます(*^^*)
朝は4度だった。さすがに布団から出るために気持ちを作っていくのに時間がかかった。
車を発進させ車内が暖房であたたまってきてようやく落ち着いた。

島の各港の釣り人は少なめだった。やはり朝の冷え込みで、出足が鈍っているのだろう。
目当ての防波堤には誰もおらず、向かいの防波堤に数人の釣り人がいた。
海面は低い。明け方が干潮で昼が満潮。潮だけ見るとなんだか早く来すぎた気がする。
昼近くになると朝の寒さは気配もなく・・・(^^;)
着いた時からこの防波堤は誰か来る訳でもなくずっと貸切だった。
そろそろ昼になる。フライをベイトパターンとプランクトンを交互に使っているが、反応はない。

もう帰ろうか。そう思った時、不意に何年も前の島釣行を思い出した。 あの頃は朝から日没後まで島に滞在していた。ずっと釣りをしていた訳ではないが、10時間以上居たことになる。昼間釣れなかった時の夕まづめ狙いだった。
それが今は昼で終わって昼飯を食べて帰るのが通常パターンだ。
海猫ペアもひと休み。
時合いのメバルさん。このあと、反応はなくなった。
サッポロ塩で満足のもぐもぐタイム。 
風も寒さも落ち着き、あとは釣るだけなのだが、反応はない。
これじゃあいかん、と防波堤を行ったり来たりするが、変化のない時間が過ぎていった。
テトラが積んである所の途切れた境目、少し魚影が見えたのでキャスト。すぐにブルブルっときた。この日初のアタリだ。
二匹続けて釣って、三匹目はバラした。
(時合いだ。気配もなく、いきなり来るんだな)
でもまた沈黙が訪れた。アタリが続いたのは20分ほどだった。
帰って撮った写真を見ながらゆっくりビール(寒くても)を飲むのが理想だ。もし釣れてなかったら夕方まで粘るのか? それは微妙だ。今回は一応釣れてはいるが、でもちょっと物足りない。
ふと沈みテトラの周りのウィードが気になり、そこへ投げて引いてみた。
いきなりドスンっときた。ウィードに居たか。良い引きに僕はこれで気持ちよく帰れると思った。
夕方まで粘るのがしんどくなった訳じゃない。昼までに釣れるくらいには腕が上がったのだ、と僕は自分に言い聞かせた。
#22のプランクトンパターン、しっかりフッキングしました。