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F.F.雑感
其ノ六百十七 寒波の先にあるもの
やっぱりそういうことなんだ。その場に立てばやるしかない。
防波堤は風はあったが過去の暴風の釣りを考えればまだマシな方だ。それよりも波が高い。フライラインがあちこちに持ってかれそうなのが容易に想像できる。 先に来ていた釣り人が次々と帰って行く。声をかけた釣り人は来たばかりだと言っていたが、ギブアップするようだ。 防波堤に僕一人になった。貸切なのはいいが、釣らないと話にならない。 前回の釣りが今年最後になるかもと思いはしたが、ちゃんと釣り納めだと意識してなかったから、もう一度来たかった。前日の寒さやこの日の予報でくじけそうになったが、釣り場に来さえすればあとは自分の腕次第だ。
前回同様夕方まで粘れば固いだろうが、気温はもう上がらないっぽいからせめて午前中で決めないと寒さに耐えられないだろう。若潮で潮位差はあまり大きくないが、寒い日は日が高く昇ってからも釣れなくなることはない気がする。 着いてから小一時間、反応はなかった。魚影は水面下にスズメダイの群れが見えるだけ。日が差しているが下の方は波が立っているからよく見えない。#22のプランクトンパターンを結んでいるが、これだけ波立っていると海中のラインにもかなりうねりの影響がありそうで、小さいフライなんかうねりにもまれてメバルの目につかないのではないかと思えてくる。 そしてまた、金曜日の夜。寒さにたまらずおでんをば(^^;)
荒れた海の中、フライを食ってくれてありがとうメバルさん(^_^)
まだ午前中だったが帰路についた。橋を戻り海峡を見渡す本土の展望台の公園で昼飯を食べることにした。高台だが幸い風はない。
地元の人二人がこの辺りに集まる猫に餌をやっていた。毎日世話しに来ているのだろうか。 ラーメンを作っていると隣のテーブルのベンチに猫がやってきた。僕はラーメンを食べた。猫は特に動かずじっとしている。 それだけなのだが、なんだか時間の流れが柔らかくなった。 僕は睡魔を覚え、猫の隣のベンチで横になった。猫は動かずに座ったままだった。 晴れ間はホッとさせてくれるが、寒い事には変わりはない(>▽<;)
ククッと手応えが伝わってきた。やったと喜ぶとかなり小さげだ。スズメダイだった。
でもスズメダイが食ったらそのあと釣れることが何度かあった。 時合いの始まりの合図だ。 さらに数投するとグイッとロッドが持っていかれた。これはメバルだ。ラインを手繰るとまあまあサイズよりちょっと小ぶりだが元気なメバルが上がってきた。 僕はホッと胸を撫で下ろした。時刻は9時過ぎ。もう帰ってもいいと思ったが、いやさすがにもう少しやろうか。せっかく来たのだし。
寒くてもへこたれないタックルたち(←あたりまえ(^^;))。
猫さん、すやすやタイムにお付き合いありがとうございます(^^;)
恒例のもぐもぐの展望台からの景色。
この日は朝は0度だった。6時半にアラームを鳴らしたが、布団から出られない。
なんとか這い出したのが15分後で、結局家を出発したのが7時だった。 車に乗り込んで暖房が効き出したらだいぶ落ち着く。起きてから布団から出るまでがこの季節の釣りの最大の難関だ。 そして目的の港。ほかの釣り人が帰って少しすると、風が弱まり陽射しが出てきた。 こういうことだ。やっぱり来てみないとわからない。 釣った次の次のキャストでまたきた。最初よりだいぶ小ぶりだが、急に活性が上がってきている。
次の次でもまたきた。こうなるとスズメダイの時合い合図は間違いなかった事になる。 一匹目より大きいのは釣れなかったが、4, 5匹がたて続けに釣れた。だがその時合いも20分ほどで、また沈黙してしまった。 実にはっきりしている。何があって捕食のスイッチのオンオフが切り替わるのだろうか? でもこれで帰れる。徐々に風が強まってきていた。潮時だ。
釣りの後のもぐもぐタイムはサッポロ一番みそラーメン。スープが沁みる(*^^*)
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