F.F.雑感
其ノ六百十八  初釣り その次のプレッシャー
2024年元旦の能登半島地震。
1年の始まりに大変な事になった。 ニュースを見ながらいずれ来る南海トラフ地震に備えなければという思いも湧き上がった。
二日に初釣りのつもりだったが、こんな時に釣りってどうなんだろうという気持ちもあった。でも僕は元気なのだから日常の活動を停滞させることはないような気もした。すぐには無理でもこれから自分にできる支援はきっとある。
それに初詣にも行きたかったのでそれに背中を押されて僕は初釣りに向かった。
橋を二つ渡り繋いで目当ての島の港に8時前に着いた。中潮の上げ潮、釣果は固いと思っていた。当然朝の早いうちが可能性は高い。僕はベイトパターンとプランクトンパターンを取っ替え引っ替えしながらキャストを続けた。しかしなかなか反応がない。魚影も海面のスズメダイだけだ。期待に反して今年の初釣りは苦戦しそうだ。
結局昼近くまでやって、まさかの一度のアタリもなし。どうするか? さらに昼間は天気もよく日差しが強くて活性が上がりそうもない。こうなったら夕まづめに賭けるしかない。それまでに初詣と昼飯を済ませばいい時間になるだろう。
僕は島の神社に向かい初詣を済ませ、海岸の手頃な場所で昼飯を食べた。日は高いが落ち始めると早い。夕方に手堅く釣ってささっと帰ろう。

午後3時過ぎに朝と同じ港に戻った。釣り人はちらほら居る。僕のやりたい場所は空いている。ここは夕方はアジなら間違いなく釣れる。16時を過ぎ明らかに海中の様子が変わってきた。魚影が見える。
恒例になった島の神社へ初詣。木々に包まれた本殿へ向かう
陽が登ってきた。そろそろ帰ろうか(*^^*)
フライはベイトパターンに絞った。見えている魚影はアジに違いない。粘って夕方まで滞在しているのだ、何がなんでも釣る。
だが食わない。数回追ってくる魚はいたのだが食わない。なんで?
夕方の散歩の人や夕日撮影の人がやってきた。正月から大変なことが起きたと話している。
(!!)・・僕は思い出した。以前にもこういうことがあった。
地震のあとすぐは釣れないのだ。今回のような大きな地震、瀬戸内海にも当然影響はあっただろう。西に傾いた日はみるみる落ちていった。
やはり、朝まづめは・・・釣れるんですね(^^;)
休みの間にもう一度行くか? 二日の朝から暗くなるまでやって釣れなかったことがプレッシャーになっている。
2度も長時間の釣りはゴメンだ。行くなら・・・朝まづめで勝負をつけるつもりで。一度それを考えたら頭から離れなくなった。

港に着いた。まだ真っ暗だった。寒さはそれほどでもない。防波堤の照明のある場所へ向かった。当然誰もいない。
僕は四日目の朝まづめの釣りを決意した。アラームより早く4時に目が覚めて、そのまま島に来た。
日没。高活性になるはずが・・。
今年の初もぐもぐタイム。ちくわ入り柚子だし塩らーめんが美味でした。
フォトグラファーおじいちゃん。手ブレ防止もバッチリ。 
年末に大掃除のノルマはクリアしていたし初詣も行った。会社の連休、あとは好きなだけゆっくりできる。中古本屋やショッピングモールの本屋に歩いて出かけた。どちらもこれといった本が見つからず何も買わなかったが、だいぶ歩いたので正月の運動不足回避にはなった。

二日の釣りは日没後すっかり暗くなるまで粘った。照明のある下でカサゴならと思ったが、これもダメだった。
初釣りと銘打って正月に行き出してから初めてボウズだった。
照明があるからキャスティングを開始した。反応はない。
少し経つと東の空が薄っすら明るくなってきた。いつも始める朝とは違い、正真正銘の朝まづめだ。
リトリーブする手が止まる。ロッドをあおるとググーっと手応えがきたっ! (掛かった!!)
ああ、本当に朝まづめで釣れた。しかもかなり良い型。まづめの時間帯は間違いなく釣れるんだ。
でもこれから先の釣りも毎回こんな早い時間に島に来るのか?
僕は海面に上がってきたメバルの魚体を見ながら、そんな余計な心配をしていた。
朝まづめ、明るくなり始めの静かな時間。