F.F.雑感
其ノ六百二十二  三時間の島の釣り
風はある。でもキャスティングができないほどではない。
僕は荷物を持ってひと気のない防波堤へ向かった。車が1台止まっていたから車中泊かもしれない。朝まづめはやらないのか? 干潮ではあるので、良いとは言えないかもしれない。
防波堤の付け根側から歩いて出ると、出ただけ風が強まる。でもまだ大丈夫なレベルだ。
まだ暗い防波堤だが、ここも1ヶ所だけ照明がある。そこに荷物を置いて僕はロッドを継いだ。
東の空が少し明るくなり始めた。
で、結局僕は四回目の朝まづめ狙いで島にやってきた。週の中頃では土日雨予報だったのが、土曜日の夜からの雨に変わった。その時点で行くかどうか迷っていたのだが、今回はダメ元でやってみようと腹を決め、場所も過去三回と違う近めの港にした。
それでも家から一時間弱かかる。それに風速6mの予報だし、最初っから長い時間粘る気はなかった。首尾よくまづめで良い型を釣ることができたら、極端な話それで帰ってもいい。
そう思うと逆に不安もある。三回連続朝まづめの釣りが思惑通り成功しているが、これからも必ずうまくいくだろうか? 世の中そんなに甘くない。そろそろ外す時が来るのではないか? そうなると暗いうちから起きて出てきた努力が報われず、昼に近くなるにつれ早起きのダメージが出てこようし、徐々に風も強まり雨も降る予報になっている。
例によって、明るくなり始めたらみるみる変わっていく
最初のメバルに匹敵するパワー。まづめを過ぎても釣れたのは嬉しい(*^^*)
一月に三回、島へ朝まづめの釣りに行った。三回とも満足のメバルを釣ることはできた。
一番いい時間帯はほんの数十分でそれを過ぎても釣れなくはない。でも正真正銘の朝まづめは薄っすら明るくなり始めてからまあまあ明るくなるまでだ。本当に短い。
そのワンチャンスを狙いに今週も行くのか? と僕は自問した。
暗いうちに起きて島へ向かうのはなかなかの負荷だ。起きるのがつらいし、空いているとはいえ夜明け前の道路の運転は神経を使う。それを乗り越え四回目、行くか?
日が登った直後。以前ならこの時間はまだ島に向かっている途中だった(^^;)
日の出前の明るさになる前の、まづめのゴールデンタイムで釣れた。今回も計ったようにまづめで釣れるとは。正直心の中では疑う部分もあった。
メバルの写真を撮っている間にもみるみる明るくなっていく。ここはまづめを逃さず畳みかける。さっきとはかなり変わって海中が見えるようになっている。
キャストとリトリーブを何回か繰り返すと、またきた。
引きに耐えて寄せて引き上げると良いサイズだが、最初のが良過ぎてこれは普通に感じてしまう。
ベイトパターンにプランクトン。それぞれが活躍。
チキンラーメンに恵方巻き。低温の中で震えながら食べました(>▽<;)
もぐもぐの場所は景色が良いが、風は強い(^^;) 
暗いうちに現場に着いて朝まづめをやるようになったのは、今年の初釣りがボウズだった、その次の釣りからだ。
それまでは朝早めに着くといってもすっかり明るくなってからだったし、日中いっぱいやって夕方まで粘ることもあった。
朝まづめで良い魚を釣ったらそのあとはやっても昼までで、以前のこの時期の海の釣りとはかなりスタイルが変わった。

今回は外すかも、と不安がる暇はなかった。二投目で重くロッドが曲がった。
日が登った。連続で入れ食いというようなことにはならなかった。明るくなったからベイトからプランクトンパターンに変えた。するとチビメバルが掛かり出した。
これならベイトに戻した方が、と思っていたら、またロッドにズシっと重みがかかった。

いつもの展望台で昼飯を食べた。納竿したのが9時、昼飯は10時。過去の釣りで最も早い上がりだ。釣りは三時間しかしていない。
でも朝が早かったから、もう十分な満足感と睡魔が僕を包み込んでいた。
朝まづめシリーズで今の所最大のメバルさんです(*^^*)