2019 釣乃記
第拾壱話  期待と気負いの日々 -参-
わさっと出た。ちょっと気を抜いていたか? 当然合わせても掛からない。
いい感じの水量、ファーストキャストはもっと慎重になるべきだった。

GW 三回目の釣行、この日はGW突入前に状況が良かった本流をもう一度やってみることにした。GW二回目の釣りでは増水が収まりきっていなかったが、ここは山ひとつ水系が違うのでいけると思った。水位はベストと思えた。
開けた流れ、日差しを遮るものは何もない。
本流追い食いの一匹。綺麗な魚体に惚れ惚れ。
オオマダラと思われるスピナー(_人_)
GWの一回目と二回目の釣りはいずれも寒さ、そして増水に悩まされた。
一回目では良型合わせ切れ二連続という不甲斐なさ。二回目は増水でリセットされてないかと期待したが、雨が降って一日空けてではまだ厳しかった。
その西の川は少し置いておいてこの日の本流となった。

前に来て掛け損なったポイントが見えてきた。まずはその手前の流れで様子を見る。
フライが流れに乗ると魚影が走った。
一発で出た。幅のある流れをうねってあらがった。
無事キャッチ。大きめのフライをばっさりと食っていた。
このまま支流を上がっていっても釣れそうだったが、僕は気になる場所があった。このエリアはこの一匹で十分だ。

GW突入前の本流の釣りの時、実は良い型を掛け損ねていた。僕はそこへ向かった。
時刻は昼に近づき、太陽の光が容赦なく降り注いできていた。
大型のカゲロウが何匹も水面から飛び立っていた。しかしそれに続くライズはなかった。
ふと下流を見ると餌釣り師が釣り上がってきていた。なんとなく気になるので、僕は上流へ移動することにした。
すぐ先に支流との合流点がある。そこを支流へと遡った。
と、かなり先のほうだがライズらしき飛沫が見えた。僕はゆっくりと近づき、少し様子を見た。するとまたライズ。
障害物はなにもない。ライズの2m上流へキャストした。
初夏の光と水しぶき。
新緑の球体(*^^*)
明確なライズをとったのは、今季初か?
魚影を見ただけで合わせた。
(乗ったっ!)
僕はラインを手繰った。間に合わない。

合わせ切れや季節の逆行で気持ちの収まらない釣りが続いた。こうなると次行く釣りのプレッシャーが半端ない。
ライズをとったのが良かったのか、大場所は気分も大らかになるのか、あまり気負わず次のポイントへ行く事ができた。

流れ下ったヤマメがようやく姿を見せてくれた。
思いきった大きめのフライが正解でした。
もぐもぐタイムはお気に入りのAFURI柚子塩らーめん。
長い連休の終わりに、あれま、夏の雲かよ。