2019 釣乃記
第弐拾話  期待と失望のマシュマロ
(やっぱりか) 僕は川の水位を見て落胆した。少ない。かなり少ない。
こういう状況を予想はしていたが、それでもひょっとして?と思ってしまうのも仕方がないし、行って見なければわからないと言う事も確かにある。
とは言え、来たからにはやるしかない。僕はていねいにを心がけ釣りを始めた。

そもそもこの週はずっと雨の予報で、観測史上最遅の梅雨入りもようやく本格化かと思ったばかりだった。
すやすやタイムだけは譲れない。20分本気寝です。
ずっと傘のマークがついていた週間天気予報だったのに、いつの間にか傘マークが消えていた。最後に降ったのはいつだっけ? 前回写真を撮る前に逃げられた釣りの日からこの日まで、降っていないような。

予想に違わぬ渇水の流れにフライを投じる。クモの巣も多い。クモの巣をまたいでその先へフライを落とすと、水面に届かず中吊りになった。それへアマゴが出た。合わすが掛からず。居るじゃないか。
またフッキング成功。パラシュートの方が堅いようだ。
しかし冷静に考えてみると、やたら魚影が濃い。期待できない水位なのにどうしたことだろう。
想像してみるに、釣り人が入っていないんじゃなかろうか。気象条件よりも人的プレッシャーの方が強く影響すると思える。入渓者数は場所や時期でどうなるかわからないし、僕がコントロールできる訳でもないので、ほぼ運任せだ。この日は当たりだったことになる。
コロッケニャンコ先生! ご無沙汰です。ここからひと山超えた川へ釣りに行ってきます。
コンディション抜群の夏アマゴ様。
中くらいのプール、ばさっと出た。掛からず。ダークグレーダンのフライでだ。
(ここはマシュマロじゃないのか?) 僕は自分の直感を信じ、マシュマロに結び変えてキャストした。しかしチャンスは一度きりだったようだ。

今回はテーマを決めた釣行だった。マシュマロで釣るという。
しかし反応がいいのにフッキングしない。どうやら改良が必要のようだ。
好反応のマシュマロだったのだが・・・。
ありゃ、CX-3くん、日が当たっとるがな(^^;)
梅雨って明けたんですかね?(^^;)
また出た。空振り。これはいかん。反応はいいがフッキングしない。マシュマロ部がでかすぎるのか? これ以上チャンスを潰すとボウズになりかねん。僕は最近入手したダークグレーダンのハックルで巻いたアントともスパイダーともとれるオーバーサイズにハックルを巻いたパラシュートに結び変えた。すぐにまた反応があった。ようやくフッキング。小さいが一応ボウズではなくなった。
川沿いの細い道を大型のダンプが通るのが木々の間から見えた。草刈りをやっている跡があったので、刈った草の回収だろう。草が伸び放題の細い道は通りたくないので助かる。ご苦労様です。
家のタイイングスペースで数本巻いたマシュマロビートル。期待は込めていたが、おおかた釣果は天候や入渓者数の方に依存しそうだ。
そうとわかっていても期待を込めてタイイングするのは、毛針釣りを嗜むものの必然なんだろうな、きっと。

葦際、バサッとフライに出たアマゴ。狭い流れを走り回られたがなんとかネットですくった。フライはグレーダンのパラシュートに戻していた。
お気に入りのデッドストックAFURI柚子塩と中村屋カレー。
今季初ゴギ。鮮やか虫食い模様。
今回はマシュマロビートルを数本巻いてきた。残りふた月のシーズン、これからはテレストリアル一本で通す事になる。
その中でもいくつかのバリエーションを用意するのに、マシュマロは外せないパターンだ。
また出た。浅い流れだが居るんだ。
マシュマロは#11のカーブフックに巻いている。パーツを乗せるだけだから、フックサイズよりもマシュマロ本体の大きさがフライの大きさになる。
また出た。フッキングしない。