其ノ四百六十七  少し思い出した釣り
GWのこと、ヤマメを釣りに川へ三回行った。その前も三月解禁から毎週末川へ向かった。なかなか精力的なシーズンの始まりだと我ながら思った。
かたやメバルはと言うと、二月末に島へ行って、大型船接岸で不本意な釣りの終わりが最後だった。
自分としてはヤマメの釣りが過去の自分と比べるとかなり好調なのでここはたたみかけるつもりだが、GWの最後くらいはメバルに行ってみよう。
二ヶ月半ぶりの島釣行。海の釣りの感覚、忘れたな〜(^^;)
メバル最後の釣行のあと、あいみょんの新曲が発売された。春らしくていい感じなので、もちろんそれを聴きながら島へ。
と、目当ての防波堤は家族連れが何組いるんだ? とにかく釣り人が多い。僕のやりたい場所は微妙だがぎりぎり空いていた。

大潮の上げ潮、この防波堤の釣り条件の定番だ。例によって潮流の向きを読むところから始まる。
もう夏のスタイルで十分でした。
もぐもぐタイム、AFURI柚子醤油はラストです。 GWだからと言えばそうだけど、しかし多い(^^;)
防波堤の一番付け根側しか陣取れなかったから、必然的に岸側から防波堤先端側への潮流が発生しないと僕の釣りは成立しない。海を見ると潮流はその逆だった。僕は逆でもできないかと先端方向へ徐々ににじり寄った。
しかし先客の親子連れのお父さんが仕掛けをキャストした。ある程度進めたが、ここから岸側へはたいして距離がなく、数メートル投げてすぐに引っ張るやり方しか出来ない。満潮までに必ず潮流の向きは変わるはず。それまで待つしかないか。
着いた時は肌寒かったが、時間が経つにつれ気温が上がってきた。UVカットの長袖シャツ一枚でちょうどよくなった。
二ヶ月半ぶりの島、防波堤。ロケーションも道具立てもヤマメを釣る時と随分違う。
気温水温水位を気にしない分潮と潮流の向きに気を使う。
今回のこの釣り人の多さもヤマメ釣りにはない条件だ。
広い視界と海の風が気持ちいいなと思った時、潮流が停まっているのに気が付いた。
(向きが変わる!)僕は海面のゴミの流れを観察し、明確に変わったと思えた。
潮の下流に向けてキャスト、一投目でゴツンっときた。
五月にサクッとこんなメバル様を釣るようになったんだなあと、感慨(^^;)
久しぶりに11ftのロッドを曲げる気持ちいい引き、一度浮上するもまた深く潜ろうと抗う。ようやく水面に出た魚影に僕はニンマリした。釣り座の条件の悪さを克服して満足のいくメバルを釣る事ができた。
もちろんこれで帰りはしない。満潮潮止まりまではまだ釣るぞと次のキャストをしようとした時、僕の隣の親子連れのそのすぐ横に別の親子連れが入ってきた。ますます混雑だが、防波堤の外海側をやる僕とは反対側だから気にはならなかった。
と、その後から来た親子連れ、お父さんがすぐにアジを釣った。続いて子供も。もう一人の子供も。なんだ?この人たち。
ほぼ途切れずアジの入れ食いになった。この親子連れだけだ。相当やり手だな。
僕はアジ狙いに変えた。しかし餌で釣れている近くでフライで釣るのは難しい。
結局僕はアジは釣れず、入れ食いの親子連れを横目でちらちら見るだけだった。

(メバルなら負けないんだがな) 僕は朝早かった事もあり、昼飯と昼寝に気持ちが向き始めた。
ヤマメを釣りに行っても出くわさない、こんなこともあるんだったと、僕は島釣りの感覚を少し思い出した。
海でも山でもすやすやタイムは必須です。