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其ノ四百六十八 中潮、急流を掠める | |||||||||||||||||||||||||||||||
(なかなかのヨレ具合だ)防波堤から海を覗き込んで僕はそう思った。 防波堤の際と少し沖側で潮流の向きが違っていそうだ。境目の海面のヨレ、その下に見える魚影。海の中がわさわさと落ち着かなくなっているのがわかる。 僕は例によって潮流の向きを読んで、潮下へキャストした。 数投した次の一投、リトリーブする手が止められた。グイ〜っと引っ張り込まれる。 |
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上々の一匹目。中潮の釣りはどうか? | |||||||||||||||||||||||||||||||
この日 金曜日、珍しく平日釣行。有給休暇を取得しての釣りだった。 土曜日が雨予報。翌日曜日は渇水が緩和された川へ行くつもりで、その前の金曜日はじゃあ島へ行くか、とあいなった。 中潮で満潮9時と、かなり早朝勝負になる条件だったが、いつもの七つの橋の島の四番目の中央港に着いたのは7時過ぎ。平日でも釣り人はいたが、僕のやりたい場所は空いていた。 |
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たくさんの筋の走るにぎやかな空。 | |||||||||||||||||||||||||||||||
中潮の満潮手前、ヨレた潮流で良型を一匹。 海中にはメバルの他にアジらしき魚影やウマヅラハギが見えている。 前回ソルトのGWの時のこともあるし、アジは釣りたいなあと思って、それも意識したフライとポイントとタナを心がける。 しかしその後、目立った反応はなくなった。ほぼ満潮になり、僕は場所変えか昼飯か、と思い始めた。 |
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三番目の島、ブルーバックのお怒りメバル様。 | |||||||||||||||||||||||||||||||
どんぎつね様、平成最後の限定うどん。 | 島を上げてタチウオをフューチャー。 | ||||||||||||||||||||||||||||||
手早く昼飯と昼寝をすませ(?)、僕は三番目の島に向かった。日中の下げ潮で三番目の島はどうだったか? しかしさしあたってほかに良いポイントが思いつかず、潮があまり下がらないうちにやるんならそこしかないと思った。 中潮とは言え、下げ潮が急流な三番目の島は、やっぱり急流だった。魚影は見えている。しかしどの魚も流されまいと必至に泳いでいるようで、とても何かを食う余裕があるようには見えなかった。 僕がこの島でやるポイントの防波堤は外海側と内海側が貫通していて、下げ潮の時は外から内へ向けて流れが発生する。貫通ヶ所にフライラインが吸い込まれ、ラインを切らざるを得なくなったことが過去にあるリスキーな場所だった。 |
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「なにを釣ってるの?」と、海の様子を見に来た釣り師らしき人が話しかけてきた。 「メバルです」と言うと、 「ここは小さい。今は釣れんと思うよ」と言って去った。 全くもって余計なお世話だ。よくいらんこと言って行く人がいるが、黙って行けばいいのに、なんでそんな事言うのかね? じゃあ、釣って見せようか? 僕はリスキーポイントへ向き直った。 |
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時間の経過とともに、気温はぐいぐい上がって。 | |||||||||||||||||||||||||||||||
防波堤貫通部への潮流は激しさを増していた。 貫通部を横切るイメージでキャスト&リトリーブ。遅れたら一発で引っ掛かる。 と、潮流とは明らかに違う抵抗感、きた! ロッドがぐいぐい引着込まれる。手早くラインを手繰るとメバルが現れた。 次のキャスト、貫通部を掠める。また来た。その引きはメバルの勢いだったのか、それとも潮流の激しさだったのだろうか。 |
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三番目の島、日中の釣果としては過去にない快釣(^^) | |||||||||||||||||||||||||||||||