2026 釣乃記
第拾伍話  渇水とヤマメとお好み焼き
おそらく釣り人だろう。餌釣りなら浅い流れが続くこの区間は抜かれる心配はなさそうだ。
場所を変えてやってみたが、そこでは一度の反応もなかった。

釣りエリアにあるお好みの店の駐車場に着いた。まだ11時前。僕は釣りの片付けをしながら開くのを待ち、店が開いてお好み焼きのそば1.5玉を注文。
外は朝の涼しさは全く消えていた。店内はエアコンはないが、それでも十分いける。
僕は扇風機の風を背中に感じながら、熱いお好み焼きを頬張った。
前回の釣りがが小さいのが一匹だけで、今年の渓流はもう行ってもダメだろうかと思い始めていたが、金曜日の午後に山間部で良さそうな雨が降った。短時間で通過した雨雲だったが、それでも全く降ってないよりは川のコンディションもリセットされて変わるんじゃないだろうか。
良く降ったエリアは前回やった辺りだ。だが僕は少し違う筋の川にしようと思った。そこもギリギリ雨雲が掛かっていたから、直接川に降ってなくても山に降れば川に染み出す。それを期待した。
だが来てみれば水は増えていなかった。これは川の選択を間違えたか。着いてすぐ移動も考えたが、時間がまだ早朝で有利な面もあるし、このままこの川でやることにした。釣り開始が7時前、気温19度で、前回のような湿気も少なく快適ではあった。
ううむ、水が少ないな〜(^^;)
履いているネオプレーンのソックスに水が入ってこない。足首くらいまでのソックスだから、水深はそれ以下、ということだ。
過去は夏でもウェーダーを履いていたが、ここ何年かの猛暑ではそれはもう無理だ。
ゲーターを持っていないので、フラットの時に履くパンツにネオプレソックスとウェーティングシューズという簡単装備で。
たまに深みがあるから結局はソックスの中に水は入るが、ひどく冷たいというほどではなかった。
それにしても水が少ない。
安定のうまさ。量はそば1.5玉が限界。1玉でちょうどいいかも(^^;)
木漏れ日の道を行く。その先の日なたには出たくない〜(>▽<;)
水が少ないなりにポイントになっていそうな場所に丁寧にフライを落としてみると、ピチャっと水面が弾ける。居るには居るようだ。
まだ蜘蛛の巣はあるが、盆を過ぎると減ってくる。きっと盆前は釣りができないくらいに張り巡らされていたんだろう。
アブもそこまで多くない。これも盆過ぎから減る傾向だ。
何度か出るが掛からない。魚が小さいのだろうけど、フライも大き過ぎるようだ。付けているビートルパラシュートからアントに付け替えた。
半沈みよりも平浮きの方が好反応。
昼飯あとの腹ごなしに夏キノコ探し。・・・ありませんでした(>▽<;)
去年も撮ったサトキマダラヒカゲ。 
雨が降らなくてもヤマメがいなくなる訳ではなく、どこかにいる。そして何かを食べる。
先入観で渇水はダメと決めつけていた。でも渇水でも採餌行動するなら前回の川でももっと釣れたはず。 結局は釣り人が多く入っているかどうかなのだろう。
この川はしばらく誰も釣りに入っていなかっただけかもしれない。
猛暑と雨不足で釣り人の足が遠のいていて、僕はこの日の幸運を拾った。
僕が釣りをしている間、同じ車が何度も行ったり来たりしていた。
さらに進むと、やや深みのある溜まりが見えた。上流からの流れの筋もあり、酸素供給量は十分のポイントのようだ。
キャストするとすぐ出た。合わすと空振り、いや、切れた?
見るとフライの結び目がほどけている。やらかしたなー。
フライを結び直し、もう一度キャスト、また出た! 合わす!
6'6"のショートロッドが小気味よく曲がる。浅い流れで走り回るヤマメをなんとかキャッチ。
この悪条件でこのヤマメ! 僕は喜びつつも驚いていた。
八月の渇水の川でこのヤマメなら大満足です(*^^*)