キャンプ二日目、朝食を済ませまったりていていると、僕らのテントサイトに車が一台やってきた。
K氏だった。
おととしのGW、みんなが宿泊施設に泊まっていた時に会って以来だった。
K氏とT君が釣りに行くというので、僕もついていく事にした。僕はロッドは持たず、二人の釣りをじっくり見るつもりだった。
K氏は自分の好きだった川へ行こうと言った。その川がずいぶん様子が変わっていると、K氏自身知っているはずだった。
K氏、二年ぶりのキャスティング。
アシに覆われた川を歩き、魚が出ないことを確認してK氏も気は済んだようだ。
もっともこの時期のアシはまだかわいいほうで、これからもっと勢力を拡大していき、本当に釣り人を寄せ付けなくなる。
場所を少し下流に変え、もう一度入渓した。ここではかなり反応があった。T君も今年初の釣りだったのではりきったが、連続バラしで焦っていた。
そしてついにK氏はヤマメを手にした。
そして、二年ぶりのヤマメ。
二夜目が暮れていった。
この日は釣りはしなかったが、キャンプの時の釣りはいつもとはちょっと感じが違う。
釣りだけに集中するのではなく、キャンプ地に戻ってからのことがすぐ近くにあるという感覚。それはテントの設営だったり飲み食いだったり仲間との語らいだったり。
それが釣り自体を少しリラックスさせてくれる気がする。ちょっと違った視点で自分の釣りを見直せたりできるかもしれない。

T君が帰ってきて、休めばいいのにそのまま「けいちゃん」を作り始めた。
うどん入り「けいちゃん」は大型鍋いっぱいを数分で完食。T君、来年も頼みます。
だいたいいつも食材が余るから、今回は少なめにとメンバーで相談していたのに、それからも焼き物は次から次へと出てきた。
しまいにはフランスパンまで焼き出して、三本を片づけてしまった。

Yが多重露光を駆使した星空の写真をfacebookにアップしていた。どうやって撮ったのかすごく気になっていた。
なんだか最近マンネリだった写真を撮る事が急に面白くなってきた。僕はこの日結局GRのバッテリーがなくなるまで写真を撮り続けた。
一度も目が覚める事もなく朝までぐっすり眠れた。一夜目よりは寒くなかった。
朝食後、M川氏と本流へライズを狙いに行く事にした。
ほかのメンバーも各々釣りに出ていた。昨夜も遅かったのにみんなタフだ。
目的のポイントで狙い通りライズが始まった。僕のフライに何度か出たが空振り。食っていない。
その上流でM川氏がヤマメを釣り上げた。
まだまだ本流も狙える。ここでも新しい発見があった。
本流でライズを索敵するM川氏。ヤマメは確かにいた。
二夜目は少し場所を変えて、宴会スタート。
あるもの何でも網にのせろ〜o(`ω´*)o
これが「けいちゃん」うどん入り!
キャンプ場に戻るとこの日から合流のmGが来ていた。
総勢14名の大所帯になった。僕たちと同じ時刻に別の川に行ったN君は期待通りの山菜の大量獲得を果たしていた。
しかし今夜のメインメニューはT君の作る岐阜の郷土料理「けいちゃん」だった。
しかしK氏と僕は僕の車で先に帰ってきていて、T君はまだ釣りをしていた。
もちろんT君が帰るまではあるものをどんどん炭火で焼いていくに決まっていた。
星が降り始めた。何千年も前の光が僕たちの宴会を照らしている(^_^;
昼食の準備が始まった。
今回のラストは前日N君が採ってきた山菜の天ぷらだ。M川氏とmGが手際よく揚げていく。

二日前の釣りをしていた時から今までがあっという間だった。キャンプ地では時間の基準が変わるのか。それとも町よりも星に近いこの場所では時間の速度が違うのかもしれない。
僕は昨夜の星空を思い出しながら、山菜の風味を心ゆくまで味わった。
最後のシメはタラの芽とコシアブラとウドの天ぷら。いただきます(^O^;)
おしまい