其ノ二百八十一  春が見えてくる毛鉤
CDCでもコンパラでもない、フェザーダン。
少し前、新製品のハックルセパレーターを施したヘンハックルを使ってパラシュートを巻いたのだが、もっとほかのパターンも巻いてみたくなった。
開発者、島崎憲司郎さんのDVDを見ると、ダンパターンのウィングにコレを使ったフェザーを取り付けたものが紹介されていたので、早速。
ウィングの材料で魚の反応が変わってくるのは経験済みなのでこれは期待が持てる。
これもこの春試してみたいパターン。
雑誌のハックルスタッカーというパターンはコックハックルで巻くようになっていたが、これをハックルセパレーターを施したヘンハックルでやったらどうだろう?
早速巻いてみたらコックハックルのものとはずいぶん違う雰囲気になった。しかしこれもなかなか良さそうな気がする。
ここ数年でなかったほどのタイイング熱。これは解禁後の1匹を手にするまでは冷めそうもない。
スタンダードでもパラシュートでもない、第3のシルエット。
某フライフィッシングの雑誌に載っていたパターンが以前から気になっていた。ハックルスタッカーと呼ばれるそのパターンは、パラシュートで巻いたハックルを後方になで付けたような感じのフライだ。
後方に放射状に広がるファイバーが実に新鮮に感じた。これはシビアなライズの状況でも十分通用するのではないか?
魚の方もそんなふうに思ってくれたらいいんだけど。
解禁まであとひと月を切った。こうなると俄然気分が盛り上がってくる。まだまだ寒い日があるし、北部はこれからも新たな積雪はあるだろう。それでも解禁になったらまず川に行く。行くのなら巻いておく、そうなる。
巻けば巻くほど解禁の釣りがイメージできる。巻いただけ釣れるという保証はないが、釣りは行く前から始まっている。今回のように新製品の力を借りたパターンや雑誌で得たパターンなど、今までにない毛鉤がフライボックスに加わると、それだけでも半年振りの釣りに向き合う力になる。
まだほかにできることはないのか? と思うが、まずは毛鉤を巻く事だ。これだけ巻けばもう十分、なんてことはない。