其ノ三百十九  あわよくば、夏メバル
久々に登場のシラスパターン。
釣り具屋で常連のお客さんから夏メバルの話を聞いた。聞いてしまったらじっとしていられなくなった。
岸に寄ってきているメバルたち。砂浜でキャスティングしメバルを釣る。あこがれるシチュエーションだ。
翌朝僕はかなりがんばって早起き(と言っても四時)して家を出て(四時半)、教えてもらったポイントに到着(五時前)。
干潮はAM9:00、8:00には潮流もなくなる。
すっかり明るくとても朝まずめと呼べる時間ではないが、まだチャンスはあるとみた。
少し海に立ち込んでキャスト。あー、バスケットがないとさすがにむつかしい。おまけに沖を大型船舶が通過すると忘れた頃に時間差で波がやってくる。
僕は買ったばかりのロングブーツ(長靴)の中に海水をたっぷりいれてしまった。
#6のライトソルトのロッドにフローティングライン。表層でくると聞いていた。
キャス練です。キャス練。ま、そうは言っても・・。
ところここのところまたぼちぼちキャス練しているのでその効果は・・あるようなないような。
しかしメバルがフライに食いつく気配はまったくなかった。少しづつ場所を移動してみた。移動しながらも気になる事が頭に浮かんだ。前日夕方の雨だ。短い時間だったがかなり局地的に強く降っていた。このポイントの北側には河口があるが、かなり濁った水が流れ出ていた。その影響はどうだろうか?
そしてもうひとつの懸念点、なんだか絶対的にキャスティング距離が足りていないような気がしていた。
キャスト、リトリーブ。
あるいは、マーカーをつけてキャスト、そのまま。どちらも反応なし。
夏メバル攻略がどういうやり方かまでは聞かなかった。ただ僕が冬にメバルを釣るやり方では通用しないのは確かなようだ。
時間の経過とともに暑くなってきた。潮もだいぶ引いた。
粘って長くする釣りではない。僕は今が潮時だなと思った。
自宅から十数分の場所なのでそんなにがっかりもしていなかった。
まあまあ、そう気を落とさないでヾ(;´▽`A``
帰ってひと眠りして、午後からまた釣り具屋へ出掛けた。
すると今回のポイントを教えてもらった常連さんとまた会った。
「少し説明が足りんかったね」
僕が釣れなかった話をすると、その人はそう言ってメモ用紙になにか書き始めた。
その人のフライシステム、キャスト時の立ち位置や角度、リトリーブの具合などなど。
実に細かく研究されていた。
(ここまでやらないといけないんだ)僕はただただ驚くばかりだった。
そしてこのメソッドを伝授していただきました。