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| 其ノ四百三十七 メバルの消息とタフな釣り |
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最初の港はなんとか入り込む場所は空いていた。
僕はU君にここでやってみようと言った。
小潮干潮、これから徐々に潮位も活性も高まってくれることを祈って。
周りは家族連れが多い。子供たちは元気だ。僕とU君はそれぞれわかれてロッドを振ってみたが、そうすぐには反応はない。
最初見えなかったチビメバルが水面に見え始めた。 |
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吹き抜ける風も空も、初夏のそれ。 |
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足元のあたりで突然メバルがフライに食いついた。
釣った感があまりないが、とりあえず一匹。夕まづめに頼らず、こんな明るい日中にメバルを手に出来たのは、いったい何ヶ月ぶりだろう?
しかしそのあとが続かず、U君もさっぱりだと言うので、港を変える事にした。
U君のCX-5で次の港へ移動する。すぐにある港は釣り人も少なかった。釣りはしやすいが、釣れるかは別だ。 |
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港によって強風無風、複雑な風向きと地形。 |
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会社の後輩、U君と釣りに行く話しになったのは数週間前、最初はあと二人行くはずだった。しかしその二人は都合が悪くなり、結局僕とU君とでU君のCX-5で島へ向かう事になった。
向かった島は良く行く近場の島だが、いつも途中まで。今回は島の北端まで足を伸ばすプランだ。僕はそこでの釣りはしたことがなかった。
U君は前夜が飲み会で、しかも飲み会後に釣りに行っていた。そして夜中に帰って寝てすぐまた釣りに。全くタフだ。
プラグやワームで釣るU君は、前夜は25cmクラスのメバルを釣ったと言う。 |
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二つ目の港はダメだった。冬は良かったのに。僕が来た事のある港はここまでで、これから北側は釣り未経験だった。
島の突端、大きめの防波堤に数人の釣り人。なんだか良さそうだ。
それぞれ釣り開始。しばらくしてから僕にメバルがきた。やりとりしているとメバルの群れらしき魚影がわんさかやってきた。
これはいい! 僕はU君を呼んで、ポイントを譲った。 |
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ホントお久々、真っ昼間のメバル様。 |
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対岸に見える暮れる我が町。 |
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U君、お疲れさまでした。また、ぜひ(^^;) |
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しばらく攻めてみたがU君のロッドは曲がる事はなかった。うーむ、どうやら日中のワームや小型プラグではまだむつかしいようだ。キャストしてていねいにリーリングするU君の様子は、かなり繊細な釣りをする印象だ。僕のフライの方がややサイズは小さいが、それ以外にそんなに反応の差が出るような気はしないのだが。
U君はそのポイントを諦めて防波堤突端へ移動した。僕はまたそのポイントへ戻りキャストしてみたが、赤ちゃんメバルが釣れただけだった。あっという間の地合いだったのか?
島の突端は二股に分れている。もう片方の突端の港で夕まづめをやろう、と僕はU君に提案した。
その港の防波堤に居た釣り人は帰り支度をしていた。U君が聞くと全然ダメだったと言うことだった。僕たちも始めたがしばらくは反応はなかった。 |
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そして日が沈み辺りが少し暗くなった時、僕のロッドに反応があった。やはり強い夕まづめ、またワンキャストワンヒットになった。
U君を呼ぶ。が、ここでもU君のロッドは曲がらない。
昼〜夕にしか釣りをしない僕に付き合わせてなんだか申し訳なかった。しかし彼は釣れなかった事は気にせず、もうすぐ来るイカのシーズンに大きく期待を寄せていた。
やっぱりタフなやつだ。 |
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夕焼け 夕まづメバル様(*^^*) |
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