其ノ四百三十九  惑いの島の釣り
GW中にまずまずの島釣行をして、それから今までに一度島へ行った。
6月初旬のその釣りはこれまたなかなかの快釣で、一年前の6月の良かった釣りを彷彿とさせるものだった。
ただ一年前の釣りは6月中旬だったし、サイズではまだかなわないので、日中メバルの記録更新を狙うなら今週かなあと思っていた。
川の良い時は海も良い。釣行先に悩むところだ。
6月初旬のメバル様。ファイトの実力はヒレでわかる。
七つの橋の島の四番目、上げ七分、午前中の日陰ポイント、条件はそろえた。
釣り人はまあまあいたが、僕のやりたいポイントは空いていた。
数投でアナハゼがきた。うへっと思ったが、アナハゼは海の魚の活性のバロメーターになる。
次のキャストでやや良い型のメバル。これは完全に地合いに入っている。
そして、次のキャスト。
半年振りのアナハゼ先生。エメラルドグリーンに磨きがかかってます。
もぐもぐタイムのまぜそばが秀逸。 島周回道路の木陰ですやすやタイム。極楽〜。
数回リトリーブした時、ゴゴゴッと強い引き、これは良いサイズだ。簡単には姿を見せず、防波堤下部に潜り込まれないようにいなしながら、なんとか水面に魚体を引き上げた。と、背後から声がした。親子連れが釣りに来て後を通っているようだ。フッとロッドが軽くなった。ば、バレた!!
ラインが緩んだ訳でもないのに、ちょっと注意が逸れただけでバレるのか? さすがにがっくりきた。
思い返せば、今年になってからでも良型のバラしはかなりある。良型だからバラされるというのもあるし、それだけ良い型を狙い通り釣ることができるようになったと考えればいいのだが、それでもやっぱりがっくりくる。
釣り具屋でよく会うHさんとメバルの話しになった事がある。
メバルは文字通り目が大きくてよく見えるから、夜でも見えにくいベイトを普通に見つけて捕食する。それだと昼間の直射日光は見えすぎるメバルの目にはとんでもない話しだ。
この時期の日中の釣りの条件に日陰は欠かせない、という結論に至った。
島に夜の帳が訪れる。
四番目の島の中央港の防波堤の陰が水面から消える直前、またかなりの引き。
もうダメかと思ったが、メバルが食ってきてくれた。慎重に引き寄せあと少しと言う時に、またバレた。

七つの橋の三番目の島、僕はここで夕まずめをやってみる気になっていた。
二度までもしくじったリベンジをなんとか果たしたいと、昼飯と昼寝のあとに決めた。
夜の港。帰りの足取りは釣果次第。
三番目の島は釣り人でにぎわっていた。冬の夕まずめとはずいぶん雰囲気が違う。僕のやりたい場所は空いていた。
日没、そして辺りが暗くなり良型メバルが間違いなく釣れるはず。しかし釣れない。
小さいメバルばかりが釣れる。冬の夕まずめと同じようにはいかないのか。
真っ暗になり帰ろうかと思い始めた時、ククッと引く感触があった。合わすと重い。
この日ずっと続いた島釣りの混乱にアジが幕を下ろした。
周りの釣り人のロッドにもアジが。群れで入ってきたのですね(*^^*)