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其ノ四百四十 霧の島から夏の島へ | ||||||||||||||||||||||||||
まづめを選ぶか潮位を選ぶか。ひょっとしたら、と思ったが僕は潮位を優先させてこの日の釣行プランを立てた。 明け方が干潮、正午前が満潮だった。潮位の高い時を狙った結果、日は高く昇り、その点では不利だと思った。 しかし島は濃い霧に包まれていた。前日の雨の影響だろうけど、これなら強い日差しは遮られる。 |
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霧に沈む四番目の島の中央港。 | ||||||||||||||||||||||||||
七つの橋の島の四番目、ここまでの濃霧は初めてかも知れない。 防波堤の釣り人は帰り支度をしている人もいる。夜中からか、あるいは夜明け前からやっていたクチだろうか。 潮位はまあまあ上がってきている。準備ができたからには待っていられない。 僕は自信満々で一投目をキャストした。 |
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徐々に上がる海面。メバル様の活性は? | ||||||||||||||||||||||||||
最初のリトリーブは反応なし。まあまあ、一投目からはね、さすがにね。次で来る。次が一番のチャンス。僕は自信の二投目をキャストした。 反応はない。目立った潮流もなく、まだ待った方がいいのだろうか? 無反応の三投目を終え、僕は少し待つ事にした。その間にも最初から居た釣り人がまた帰っていった。徐々に日は高くなり、霧も薄れつつある。直射日光が射してきたりしたら、これはもう僕の釣りに分はない。そう思うと、やっぱり待ってられない気もしてきた。 チビメバルがちょぼちょぼとライズし始めた。もういいだろう、僕はキャストを再開した。 |
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もぐもぐタイム,の黒い豚カレー焼きそばがパンチが効いている。 | 本土はまだ霧がかかって見える。気温は島より高そうだ。 | |||||||||||||||||||||||||
霧はほとんど消えていた。まだ曇りがちなので日差しは弱い。 リトリーブするとライズの主のチビが釣れてしまった。良型が居ればそいつが掛かってもおかしくない。 その数投後、ちょっとはロッドを曲げてくれるメバル様が掛かった。 そしてこの港は完全に沈黙した。港に近い家の人がどうかと聞いてきたので、僕は「小さいのが・・」と苦笑いで答えた。 |
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やっとこさのメバル様。これからしばらくは苦戦しそう。 | ||||||||||||||||||||||||||
僕は昼飯を食べ、三番目の島へ移動した。すでに満潮を過ぎ、下げ潮が始まっていた。 ここで状況が一変、小さいがワンキャスとワンヒットになった。晴れてギンギンに日が当たっているのに。 僕は何匹釣ったかわからなくなった。そしてこれが最後と決めたメバルを海に返した。 すっかり霧は消え、代わりにじんわり汗ばむ夏が島をおおっているようだった。 |
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荒れた感じの雲は、近づく台風のせい?(^^;) | ||||||||||||||||||||||||||