F.F.雑感
其ノ五百八十五  中潮とプランクトン
グッと手応え、掛かった!っと思ったらすぐバレた。
うーむ、着いてすぐに釣れたら幸先良いぞと思ったのにな。
二投目、キャストして引いていると(くる)と思った。グイ〜っとティップが引き込まれた。ホントにきたわ。予知能力?

来る途中の雨は本降りだったが、島の港に着いた時には小雨に変わっていた。
正午満潮の中潮、風弱し。そして有給休暇を取っての平日。なかなかいい条件がそろった。
ここのところTさんとの島釣行が続いていたが、急に決めた有給休暇だったので久しぶりのソロ釣行。
Tさんやほかの仲間たちはもうかなり解禁後のヤマメ・アマゴモードになっている。本流がよくなるのは四月からだが、本流の一部は三月解禁だからじっとしていられないのだろう。僕も遊魚券を買ったりタイイングしたりはしているが、三月にあまり過度な期待はできないと思っている。それでも解禁は祭りだから、という気持ちもあるし、やっぱり行くんだろうな。

前回の島釣行はライズがあったり#26フライや#0ロッドで釣れたりで、解禁前の海の締めの釣りとするには上出来だった。それなのにもう一度行くんだから、これでパッとしない釣果なら締めくくりとしては中途半端で解禁を迎えることになる。
できれば前回以上の満足度が欲しいと欲が出るし、釣れなかったら台無しと言うリスキーな釣行になった。朝の一匹が釣れたからなんとか格好はついたが、十分満足とは言えない。足元の敷石が海面下に沈んだからそろそろ何か起こりそうだ。
到着してすぐのメバルさんはオレンジ色のベイトパターンで。
最後にいい手応え。さあ川へ向かえと背中を押してくれたようです(*^^*)
早々と釣ったので気持ちに余裕が出てきた。平日だからほかに釣り人が一人、離れたところにいる。
早くから来ていたのなら本降りにあっているだろう。ご苦労様。
一匹目はオレンジファイバーのベイトパターン。Tさんがオレンジが反応がいいと言っていたから、結構使うようになった。
そのあとカサゴを一匹追加、そしてしばらく沈黙が続いた。
着いた時は低かった海面も徐々に上がり始めている。この日の釣りは#26のプランクトンパターンと#0ロッドを使うのがテーマだ。
雨が上がってからは穏やかで釣りやすかった。
朝のメバルより小ぶりのをリリースし、ティペットを引っ張りチェック。プツッと切れた。
#26だからとティペットを10Xにしていた。ここまでしなくていいんだろうけど次のサイズは7Xしかない。
考えてみれば以前は6Xを使っていたし、10Xを使ったら7Xでさえ太く感じるのは慣れの問題か。
7Xに#26にして#0ロッドはあきらめてシンキングラインで攻めた。ちょっと間が空いたがきた。先ほどと同じくらいのメバル。
中潮の上げ七分、ゆるく時合が続いていく。
赤メバルさんも釣れました。
細かい雨は降ったり止んだり。それがいいのかも?
#26をしっかりくわえてくれたのね。 
ライズが始まった。海面に浮いているチビメバルのものだが、その下にいる良型も上を向いているはず。僕はフローティングラインの#0番ロッドを出し、#26のビーズヘッドを結んでキャストした。メバルは散らないがフライに反応もしない。
しばらく粘ったが一度もアタリがない。すると海中でギラリと魚体が光った。僕はすぐにシンキングラインのロッドに持ち替えた。
投げて引くとごつんと反応があった。
潮は上げ五分くらい。時合が来たのか。
7Xでも釣れたからイケる。でも10Xと比べたら8Xでも十分使えるサイズのように思える。 フックはフッキングに難のある#30よりも#26が固いのもわかった。
いったんは川の解禁前としてはこの日が最後の海になるが、ここにきてプランクトンフライのシステムが完成したように思えた。
満潮が近い。そろそろ上がろうかと思い投げた一投、引いているとまた(くる)と思った。ぐぅ〜っとティップが引き込まれた。
スッと陽が差してきた。海中のメバルの魚体を照らす陽光は春の光のようだった。
ヒレの立派なカサゴっち。にしても派手だな〜。