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F.F.雑感
其ノ五百九十二  釣りと山菜
去年の秋、釣り仲間がやっていたきのこ狩りに参戦し、すっかりその味に魅了された。
秋のきのこと来れば、じゃあ春は当然のごとく山菜となる。
以前は解禁直後にふきのとうを採って、蕗味噌を作ったりしたことがある。 コゴミも好きだがこちらは見つけられず、釣りのエリアの産直市で買ったりしていた。
しばらく山菜から離れていたが、今年また産直市でウドを買った。酢味噌で食べたが、シャキシャキの食感が素晴らしい。
こうなると、久しぶりに山菜熱が高まってくるというもの。
きのこの場合、釣りがちょうどチヌとメバルの端境期に当たり(実際にはメバルのいい時期でもあるが、この場合は日中は難しく早朝の釣りになるので僕はなかなか起きられない(^^;))、きのこに集中できる。取れ高もなかなかで、帰ってからの食べる楽しみもあり、いっぺんにハマってしまったのも無理もない。
ところが山菜となるとそうはいかない。山菜の良い時期は当然川の釣りの良い時期でもある。実際、本流でライズ待ちをしている時に、対岸の川沿いの茂みの中を人が入れ替わり立ち替わりゴソゴソしているのを見かける。コゴミを採っているらしい。
コゴミが生えているなら僕も採りたいが、よっぽど満足できる魚が午前中にでも釣れればだが、そうでなければコゴミを探して採る気持ちの余裕はなかなか出てこない。
ウドを酢味噌で。シャキシャキ歯応えがたまりません(*^^*)
GWに入り、増水でなかなか思うように釣りができず、さらには釣り人の多い日に当たったりして、苦戦が続いた。
なんとか釣って帰る道すがら、山菜のコシアブラの生えている場所があるのを思い出した。そこはちょうど今が採り頃の時期でもあるはずだ。

何年振りかでそこへ行ってみるとコシアブラの木はちゃんとあった。新芽はだいぶ採られたあとだった。この場所、知ってる人は知っているんだ。
断面も言うことなし。最高です(^^;)
コシアブラもだいぶ前に採ったことがあり、その時は刻んで炒めてコシアブラ混ぜご飯にした。
今回は去年導入したホットサンドメーカーで、コシアブラのホットサンドを。採れたら作ってやろうとずっと思っていた。
アク抜き(あまり必要ない)で湯通ししたコシアブラをそのまま卵とハムと一緒にサンド。
ほのかな苦味と鼻を抜ける香り。おお、これはうまい。シャキトロの食感もいい。
きっと年に1度、だから余計にうまい。もう来年が待ち遠しい。
コシアブラスパゲッティも作りました。ほんのり苦味がいい〜。
でも新たに筆葉(出て間もない筆状の新芽)が出ていたので、すでに伸び切った芽は残し、それを収穫した。
コシアブラの木は不思議な見た目で、枝は少なくひょろっと伸びている。幹を持って曲げると割と曲がるので先端の芽も採ることができる。かなり高く伸びていたり幹が太いものは、上の方の芽は手が出せなかった。何かうまい道具がないとそういう木は収穫はできない。

雑木林の中を歩くのは去年のきのこ狩り以来だった。まだ枝葉や下草が伸びておらず木々の間隔も空いているので歩きやすい。
釣りに躍起になっていると、こんな林間での静かな時間の経過が新鮮なものに思える。いや、コシアブラの収穫ができなかったら、そんな穏やかではいられなかったかもしれない。そのあたりは釣りも山菜採りも同じようなもんだ。