F.F.雑感
其ノ六百五十一  ゆっくり終わるキノコ  
帰ってから片付けて、恒例の開きナメコの炙りを日本酒で。クリタケは豆腐と一緒に汁に。
どちらも採ってきてすぐだからうまいに決まっている。
翌日、朝は冷たい雨が降っていた。北部は積雪はあったようだが10cmにもいかないくらいか。
開いていないナメコでおろし和えを作ってみた。これもうまい。
ナメコにかかる大根おろしを見ていたら、木の幹に生えた少し雪をかぶったムキタケを思い出した。
あの山もそのうち雪にすっかり覆われるだろう。
この冬一番の寒気だの、冬型の気圧配置が強まりだの、天気予報で寒さをあおるような文言を言っていた。実際その通りで、土曜日の夜から日曜日には北部ではかなり雪が降るようだ。先週のキノコ採りは雪が積もっている中でだったが、積もっていると思ったほど寒くない。むしろ降る前の冷え込みが強烈だ。先週の雪はなくなっていたが、土曜日のこの日は今まさに降る手前の冷え込みの真っ只中だった。
今回はいつものキノコ採りの仲間がみんな都合が悪く、僕はどうしようかとやや迷ったが、一人でキノコ採りに行くことにした。今年はこれがキノコ採り9回目にして今年初のソロということになる。去年も一回あった。いずれにしてもほとんどが仲間と行っているので、一人で行くとどうも勝手が違う。
探す目が一人分だから不利だというのもあるが、それよりも何も話さず黙々と歩いてキノコを探すのは、なんとも味気ない。
ふと斜面の木を見ると、幹にムキタケがびっしり生えていた。こいつも寒い中、元気だわ。
ナメコのおろし和え、もっと食べたいからまた採りに行きたいな(>▽<)
さらば、キノコたち。また来年(^^;)
相当着込んでいるが、これで歩いても体がぬくもってきて1枚脱ぐなんてことにはならなさそうだ。体の芯までグッと冷えている。冷やされた地面から冷気が僕を取り巻き包み込んでいるようだ。
風も強い。冷たく吹きつけてきて全方位から寒さが容赦なく襲いかかってくる。
斜面の朽木にクリタケが株で生えているのが見えたが老菌だ。先週も見たやつだったかも知れない。
よく見ると新たに生えたものもある。こんなに寒いのにクリタケ、頑張るなあ。
先週の雪はすっかり消えていたが、寒さは今回の方が極寒(>_<)
車で帰る途中、久しぶりに陶芸の風炎窯に寄ってみようと思いたった。
風炎窯の方は不在だったが、奥さんが出てきてくれて、あれこれ話をした。
以前から丼を買おうと思っていた。店に出しているものや倉庫にしまっているものを並べてくれたので、見比べてみた。
話を聞くと、粘土の入手や釉薬との相性など色々難しいことが起こっているらしく、大変なのはみんな同じなのだなと思いつつ、同時にどの丼にするか頭を巡らせた。
菌活もぐもぐタイム。震えながら食べました(^^;)
健気に生えるナメコ。採って食べるんだけどね(*^^*)。
 粉雪が舞い始め、ムキタケにも降り積もる。 
先週ナメコを採った場所で、別のやつが出ていた。豆もあれば開いたやつもあり、良さそうなものだけ採った。
採っている最中に粉雪が降り始めた。サラサラで細かいので、僕の車はノーマルタイヤだが、道路が白くなるようなことはあるまい。
ナメコは開きも豆も炙りや汁物それぞれ一回分くらい。
Tさんたちと来た時は、採ったキノコをシートに広げて選別して分けたりするが、それと比べるとずいぶん控えめだ。
たまに陽が差すと少し寒さが和らぐ。しかしすぐに翳ってまたうすら寒くなる。
クリタケも少し採って、こんなものかと思って、それでも未練がましく斜面を見ながら歩いていると、仲間と来ている時には引き返すポイントに呆気なく着いた。
これも一人だから早いテンポでさっさと歩いてしまうからだな。
みんなの都合が合わなかったのはたまたまだが、一人で来て、キノコも少なく、雪もちらつき、ということが重なると、そろそろ今年のキノコは終わりだなと思った。
風炎窯の丼。独特の絵柄も気に入りました(*^^*)