F.F.雑感
其ノ六百七十九  まだ秋の残る山で
去年、急斜面でシモフリシメジがあった場所。TさんとKKくんが果敢に挑むが去年ほどの数は採れなかった。
しかもシモフリはいい時期を少しでも過ぎるとぼろぼろと崩れやすいのがいかん。
去年、雪の中でホンシメジが採れた場所。その時は労菌が多かったが今年は全くキノコっ気がない。一体どういう加減なんだろう。
そしてまた去年新規のポイントでナメコを採った同じ場所にやってきた。林道からは出ているか見えない。
前回キノコ採りに行ってからひと月以上経っていた。前回はコウタケとマイタケが採れた時で、山はまだ緑濃くほかにもコウタケ狙いの人たちがいた。僕が行かない間もほかの菌友たちは何度か行っていたが、どうも思うような収穫ができていないようだった。話を聞いているとどうやらシーズン後半のキノコはやや遅れているとのこと。
そしてこの週末、TさんはもちろんTSさん(意外にも今季初)とKKくんというフルメンバーでのキノコ採りになった。狙いの山で林道を歩き始めてものの数分でTさんがシモフリシメジを見つけた。相変わらず早い。

キノコ採りに行かないひと月の間に、クマの報道はかなり加速し、それはクマ出現が実際にあったからニュースになるのだが、前回キノコ採りに行った時は今ほどクマに対する危機感を持っていなかった。このひと月の間にかなり認識が変わったということだ。
四人とも鈴はつけている。僕はホイッスルを携帯、KKくんはエアーホーン、KKくんとTSさんはクマ撃退スプレーを所持している。KKくんのスプレーは昔からあるカウンターアソールトという製品だ。
いい状態のナメコ、出てました。
まだ紅葉を楽しめる一角も。
市内にいるうちから寒さが堪えた。8時台だから朝の冷え込みは徐々にやわらいできているだろうけど、それでも寒い。
僕たちはナメコとシモフリシメジが期待できる山へ向かっていた。予報は晴れだったから、日中に近づけば気温が上がってくるだろうし、何よりも歩くのだからそれだけでもぬくもるはずだ。
目当ての場所に着き、外に出ると着込んでいる僕にはちょうどいい気温だった。ナメコのタイミングもバッチリのはずだし、この日はいい収穫ができそうだ。
取り急ぎ、ナメコうどん。うま〜(*^^*)
クマスプレーは使わないに越したことはないが、持っているだけで安心感はある。
咄嗟にホルダーから取り出せるかとか、もしクマと対面した時を考えて試し撃ちも重要だ。

最初のシモフリシメジのあと、今度はナメコポイント。いつも採る場所で僕が豆菌を見つけた。
これは次週では遅いかもしれないが、今は小さすぎる。TSさんがすぐ近くの別の場所でやはり豆菌を見つけた。急にナメコで活気づいてきた。
斜面の木の根っこあたりを探るKKくん。
気持ちいい空気に包まれながら。
こちらは斜面のシモフリを探すTさん。 
この日見置きしたナメコの豆菌だちは一週間後だと大きくなり過ぎているかもしれない。でも次回がラストになりそうだし、行ってみようかと仲間とは話した。
四人が勢揃いしたのは今回が今年初だったが、全員に十分な収穫量とはいかなかった。
でも僕としてはひと月ぶりの山歩きで空気も気持ちよく、仲間と話すのも楽しく、今年初ナメコも頂けるので十分満足だった。
ギリギリ秋の気配が残っている山中の林道を、僕たちはゆっくりと戻った。
Tさんが降りていき、あると声がした! それならと僕とKKくんも降り、KKくんも見つけたが僕は見つける事ができなかった。
すっかり暑くなり僕は着込みすぎだと2枚脱いだ。そのあと、1箇所ナメコが出ていてそれは採ることができた。
全体的に見て、ナメコの爆発的な発生は見当たらない。それに今年はクリタケを採っていない。
こういう年もあるのか。

場所を移動し、そこでもナメコの豆菌は見つけられた。
別の場所へ移動。一気にひんやりする林道沿いを歩く。