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2022 釣乃記
第拾捌話 あの滝を目指して
はっきりしない梅雨前線。この週末の予報も微妙な感じだった。
前回の釣りみたいに雷が鳴ったら釣りはやめるしかない。湿った空気と寒気が入り込み、大気が不安定らしいから、発雷確率も高いと予報で言っていた。 雷はたいてい午後から鳴ることが多い。朝から昼までなら大丈夫なんじゃないだろうか。僕は週末の釣りの準備を始めた。迷っていても、結局こうなるんだよな。 今回は狙いの場所があった。それはある滝の下の淵だった。 川はこの季節に入るにしては大場所で、岩も大きく遡行は険しく厳しい。しかも前日に短時間で雨が降っていてやや濁りが入っていた。季節的には緩い流れやプールでは反応は望めないから、酸素の濃い瀬のポイントを重点的に探っていった。
その思い通りのポイントで、バシュッと出た。合わすとゴンっという手応えがありすぐフライが弾かれた。いい反応だったのに勿体ない。フライはここのところ巻きためていたマシュマロだった。カゲロウのハッチがひと段落した梅雨時期は、このボリューム感のアピールが良く効くと思っている。 その流れにもう一度流すとまた出た。ゴンっ!と来たがまた弾かれた。これは・・・、フライを変えたほうがいいのか? 反応は良いけどフッキングが今一つのようなマシュマロ。要改善(^^;)
なんかメタボなお腹のアマゴさん(^^;)。
滝下のプール、解禁からの数ヶ月の間にたくさんの釣り師が入って抜かれているかもしれないが、残っていたら大物に育っているかもしれない。
狙いは滝下左側の岸壁沿いのレーン。滝の水が落ちるぎりぎり手前にキャスト。いい感じで流れるが出ない。もう一度キャスト。 今度は出た。合わすとっ・・・、か、軽い。小さいアマゴがマシュマロをくわえていた。 僕はここまでの行程の疲れも合わさり、途中でバレたアマゴをただ立ち尽くして見送った。 やり広いプールが現れた。深い。どちらの岸からも行けそうにないように見えたが、左岸の際がなんとか行けそうだ。チェストハイぎりぎりまで立ち込んで、なんとかクリア。その流れ込みで投げてみるが、反応はなかった。
程よい瀬、これはいるだろう。僕は丁寧にキャストし流したが、高速でパシュっと出てすぐ引っ込むスレスレの出方だった。 そしてまた深いプールが現れた。 例によって忘備録の本HPを見返すとこの川は15年ぶりだった。
帰りは遊歩道で楽々、と思いきや、足はガクガク(^^;)
前日の雨で濁りだけでなく多少は水位も上がっているんだろうけど、こんな通しづらいプールがいくつもあったという記憶はない。
15年の間に何度かあった豪雨で地形が変わったのだろうか。それとも僕の記憶があやふやになったとか?多分両方なんだろうな〜。 そのプールもなんとか越えると、またいい感じの瀬。流すとまた出てまた外れた。マシュマロでだ。 食うときにはがっぷり食っているんだか。僕はどうにもマシュマロを諦めきれず、フライは変えずに続けることにした。 草原すやすやタイム。雨が降り出すまで。
風がないと蒸し蒸しするが、風が吹けば気持ちいいことこの上ない。
久しぶりの中村屋インドカリー。やっぱりうまい!
またいい感じの瀬。今度はしっかりフッキング。強い流れを横切らせて取り込めた。
小さいが体高がある、と思ったらお腹だけがぽっこり出ていた。 そしてとうとう越えられない通らずの大淵が現れた。両岸は切り立った岸壁。取り付くしまもない。僕は諦めて右岸の斜面でよじ登れそうな所を探した。この川沿いには遊歩道が通っているからだ。 急だが登れそうな場所を見つけ、息も絶え絶えに遊歩道まで上がった。そしてそこから十歩も歩かないうちに目的の滝が見えてきた。
ようやく姿を現したD滝。ここまで険しすぎ〜(>▽<;)
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