2024 釣乃記
第拾壱話  平水の平凡な釣り
釣り人が戻って片付けをしていた。(やった!)僕は勇んで車を停め、降りて近寄り話しかけた。
その割と年配の餌釣りの人は、車を停めた場所からかなり道路を歩いて下流へ向かい、そこから始めたらしい。しかも僕がやりたい場所の手前で川から上がっていた。
ここからやっていいかと聞くと、もう帰るからいいよとのこと。
僕は挨拶をして川に降りた。目当ての場所は小さい堰堤の下。
幸運が重なってここに来れた。もう釣る気満々でキャストした。
一投、二投、三投、・・・フライはただ流れ下るだけだった。





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週の始めと前日に雨は降った。この辺りがいい感じの増水具合になるほどの降水量ではなかったが、それでもいくらかは増水しているだろうと思ってきたが、全然だった。僕の感覚ではこの時期は平水だと釣れないと思っているので、せめて過去の良い魚がついていたポイントを拾いながらやるしかないと思いなおし、この川の有望ポイントに向かったら車が停まっていた。
場所を変えて入った平水の流れだが、ポイントはないことはない。ドライフライを流してみるとピチャッと水面が弾けた。合わしても掛からなかったが、一応魚は居ることは居るみたいだ。
それならばと本腰を入れてキャスト。もそっと出たが合わしてもまた掛からなかった。おのれ〜。
釣り終わる頃には晴れてきました。緑がまぶしいわ〜(>▽<;)
日清焼きそば大盛り。腹減ってたのでがっついて食べたらむせて吹き出した(^^;)
昼飯後、時間稼ぎでもう1箇所やってみることにした。
チビを数匹釣り、少し大場所の流れをやると、フライを追ってきたがUターンされてしまった。
まだイケる。フライをCDCスペントに変え流すとまた追ってきたがUターン。少し流心から外して流すとバシャっと飛沫をあげて食いついた。3回出てくれた。

例のポイントの所に行くと、まだ車は停まっていた。
(ダメか〜)と思ったが、ゴソゴソ動く影。人がいる。
(車が停まってる〜)僕は一気に落胆した。
釣り人かどうかわからないが、ここから山仕事で入る感じではなさげだし、ここに停めるならやっぱり釣りだろう。
僕は期待していたポイントを諦めて、別の場所でやることにした。

入った流れは全くもって平水で、水量がなんとも頼りない。
なぜそう思うかというと、僕はこの辺りは雨が降って増水した時ばかりを狙って来ていたからだ。
そう言えば今年は梅雨入りは遅くなると天気予報で言っていた。
昼飯のあとに釣ったヤマメさん。3回も出てくれてありがとう(^^;)
このサイズばかりが釣れる〜(^^;)
上流に移動しキャスト。また出た。今度はフッキング成功。
その先の堰堤下。良さげな場所にキャストすると一発で出た。空振り! 立ち位置を変えてキャストするとまた出た。掛からず。
違うポイントに投げると、ドラグの掛かったフライを追いかけて食った。しかしバラし。
なんだかこの辺りに固まってるな〜。なんにしてもヤマメが活発にフライを追いかけてくるのは、やっていて楽しい。
それにこの平水の流れでこれだけ反応があるのは意外だった。
クロアゲハの青い部分が美しい。
久しぶりに渓流を長く釣り上がる。戻り道はバテバテです。
釣りエリアに何やら不穏な雲が。  
川に来てから2時間くらい経った。そろそろ狙いの場所に停まっていた車はいなくなったろう。
4,5匹のヤマメを手にできたので僕はまた最初のポイントに行ってみた。
車はまだあった。道路から川を見下ろすとポイントあたりに人はいない。通り過ぎてとっくに上流に行ったのだと思うのだが、車が停まっていると気になる。
ちょうど腹が減ってきた。僕は昼飯を食べることにした。それで時間が経つからいい加減あの車もいなくなるだろう。