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2024 釣乃記
第拾参話 もう梅雨じゃない、真夏の釣り
(少ない!)二日でずいぶん水が引いている。
それでも平水よりは多い。僕は川に降りてさらに減水を実感したが雰囲気は悪くないと思い直した。 左岸から右岸の岸際の深みの流れの筋へキャスト。いいところを流れているが、出ない。 もう一度キャスト。今度の方がもっといいところ。・・出た! 合わす。手応えが伝わる。これは・・。ネットに入ったヤマメは体高がある、体長の割には。 もちろんあいつではなかった。バラしたあいつ。 今回の釣りは土曜日。その二日前にも僕は有給休暇を取って釣りに行った。月曜日にかなり降ったので、その増水が引く前に増水したら良くなる場所に行っておこうと欲を出したからだ。
平日なので先行者の心配はあまりないが、万が一という事もあるから朝5時起きで出発し8時前には釣りを開始した。水は思惑通りの増え具合で、期待が高まった。 左岸から右岸へキャスト。すぐに出た。小さい。ここはこんなものじゃないはず。水が思ったより多く足が取られそうになる。一番いいところにキャスト。フライがぼそっと消えた。合わすとグンっと重い手応え。これは良い型だ。下流に向かって走られすぐ今度は上流に走った。こちら側の流れに寄せ魚体が見えた。と、反転する魚体が光ったのが見え、フッと軽くなった。 (ば、バレた) 僕は一気に脱力した。あー、バレた〜。 日陰から日なたに出ると、気温と日差しに押しつぶされそうに。
ネジネジボディのピーパラ。濡れても細くなりません。
影の場所が全くない流れ。朝イチなら良かったろうけどもう手遅れ感がかなりある。
ポイントとしてはかなり良い場所がいくつもあるが、魚は出ない。僕自身この暑さでだいぶグロッキーだ。汗もしたたり落ちる。 岩に挟まれて細くなった所に流すとスッと魚影が走った。合わすと掛かった! 流れに乗って下る。 二日前のバラしが頭をよぎるが、僕は魚と一緒に走って下った。緩い流れに寄せ、ネットですくいようやくホッとした。 そして僕は早くウェーダーを脱ぎたいと一番に思った。 減水しているから上流へ行けそうだ。このまま行けば小さな堰堤があり、その前後がポイントだ。
堰堤に着いた頃、川の半分に日が差してきた。日なたに出ると、もう暑い。7時過ぎに着いたのだがその時は24度だったのに。呆気なく涼しい川は消えた。 堰堤前後は元気なヤマメが何度もフライを追った。でもキャッチできたのは一匹だった。 まだ11時過ぎ、気温は33度になってしまった。この後の時間帯の釣りはきびしい。どうするか。とりあえず朝イチでまずまずのヤマメは釣った。
ギンギンに日に当たるポイントで、よくぞ出てくれました。
平日にそんなことがあったから、まだ増水が残っていそうな二日後の土曜日の釣りはどうするか迷った。
大潮なのでフラットのチヌという手もある。もう一度増水の川に行くのは中一日開けてすぐは、なんか間が悪い感じがした。 それなら別の場所も予定に入れつつバラし&ロッド折れの場所に行く、というのならと考え、土曜日は渓流に行くことに決めた。 だいぶ減水していたが朝イチで釣ることはできた。多分二日前にバラしたやつの方がデカかった。 すやすやタイムは足を川の水に浸けて。極楽〜。
朝イチのヤマメさん。体高と尾鰭はかなり立派。
日清ラ王坦々麺を大汗かきながら食べました(^^;)。
釣った場所の上流の堰堤で釣ってまだ11時過ぎ。しかし上から照りつける日差しの強さは体にダメージを感じるほどだった。
この日の釣りにバラし&竿折れ以外の場所も想定していたが、この日差しではそこはギンギンに日が当たり釣りになりそうもない。 だが他の場所はまだ増水の影響が多く残っている。増水時に良くなる場所はそんなにはない。 僕は日にさらされているのを覚悟でもう1箇所の増水ポイントに行ってみることにした。そしてそこは予想にたがわず思いっきり日に当たっていた。 しかし、その日の厄災はそれだけに留まらなかった。
バラしたあとも粘ってキャストしていたが、突然バンブーロッドが折れた。僕は呆気に取られた。 予備の竿は持ってきていない。それはすなわちもう釣りができないということだ。時刻はまだ8時過ぎなのに。 それからの帰りの道中がつらかった。わざわざ有休を取り高速を使って2時間かけてやってきて、バラしとロッド折れ。 戻ってからすぐにM川氏の工房へ行った。幸いすぐ直せる折れ方だった。
引いたと言ってもやっぱり増水してますわ(^^;)
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