2025 釣乃記
第漆話  本流ヤマメと山菜たち
桜が散り、一気に夏日超えの最高気温が観測された。
その少し前には北部で積雪があったようで、この季節の行ったり来たりの乱高下は人間の体調にもかなり影響しそうで、だとすると川の中の水生昆虫やヤマメにだって無関係というわけにはいくまい。

河原に降りると黒っぽい服装の人影が見えた。餌釣り師のようだ。先に取られたかを越されたか。仕方がない。僕は場所移動を余儀なくされた。
本流を下流に向かい、二番目の予定のポイントに最初に入った。
この日の釣りの数日後にも有休を取って釣りに出かけた。四月中旬、本流が一番可能性がある時期。ここは畳み掛けるべきだと判断し、週末や平日にできるだけ本流に向かおうと思っていた。
ところがその有休釣行はその数日前に雨が降っていて、川は増水していた。少しは増えた方がいいのではと思ったが、ちょっと増えすぎたようだ。めぼしいポイントはどれも水が多すぎて攻めあぐねた。中には十分釣りが成立し、魚が出てもおかしくないポイントもあったが、一度の反応もないまま風が強まり出して終了となった。

ならせめて山菜を採って帰ろうと、帰り道のルートをタラの芽とコシアブラを採る場所に行けるように大回りした。だがタラの芽はまだちょっと早く、芽が出ている木もあったがかなり高い位置で採れない。なんとか数本採ったが思惑から大きく外れた。
それにコシアブラに至っては全く芽が出ていなかった。逆に、まだ出るのかと思ったがふきのとうがあったので採った。
釣りも狙いの山菜も空振りに終わった一日だった。歩数だけは伸びて16,000歩とキノコ採りでもここまで歩いたことはない。
ふきのとうとタラの芽の天ぷらに藻塩に富久長、たまらん組み合わせ(^^;)。
有休の時の釣りの後のタラの芽探し。届かない高さばかり(>▽<;)。
有休の時のタラの芽と予想外のふきのとうは天ぷらにした。高枝切り鋏でのリベンジも近日中に。
スクールの時のコゴミはホットサンドにスパゲッティにリゾットと色々試してみた。
本流が一番良い時期にこれほど山菜の時期が重なるとは思わなかった。春の息吹が始まるのは山も川も同じ時期のようだ。
本流ヤマメは良かったが、有休の日のボウズは痛い。しかし、山菜がその悔しさを打ち消している。
それで良いのかはわからないが、僕は折角の山菜なんだからしっかり味あわせてもらう事にした。
初めて入ったこの場所、ガガンボとカゲロウがかなり飛翔している。これも今年初めて見る活発な虫たちの動きだ。
流れも悪くなく、水量や沈み石の具合も魚が付くのに良さそうな感じで、期待が高まる。

流れの真ん中に小さい岩があり、その向こう側の流れの筋に流す。岩に隠れてフライが見えなくなったのでピックアップするとグッと手応え。掛かったのか。
食ったのがわからなかったが、まずまずのヤマメを手にできた。
コゴミスパゲッティ。まったりの日曜日に良い〜(*^^*)



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浅い瀬で出たヤマメ。走りまくられました(>▽<;)
この日の釣りに戻る。ガガンボとカゲロウのポイント、一匹釣ったあと、その上流側の瀬に投げた。ぴちゃっと小さなしぶきがフライのあたりで上がり、合わす。
ゴツンっと手応え、ロッドがグッとしなった。(出方の割にいいサイズか?)僕はラインを手繰ったが、魚は走り瀬の流れに入った。慌てて追いかけラインを手繰る。すると今度は逆方向に走り出した。(かなりの引きだ) 僕は焦りながらも慎重に魚を寄せた。
二度すくいそこない、三度目でネットに入った。これぞ本流の魚体。
コゴミはかなり採れました。
風が強まってきた。本流と風は切っても切れない(>_<)
ふきのとうとタラの芽をちょっと。  
そして次の週、T社S崎さんのフライフィッシングスクールの日。僕は今年で三年連続の参加だ。
僕は早めに家を出て、集合場所の手前の河原でコゴミを探した。
首尾よくまだ伸びていない食べ頃のコゴミを結構な量、採ることができた。
スクールは無事終わり、その日の夜は懇親会にも参加した。スクールの時に釣具屋スタッフと山菜の話になり、タラの芽が木が高くて採れないと言うと、なんとその人は高枝切り鋏を持っていて貸してくれるという。
それならもう一度採りに行こう。