2025 釣乃記
第捌話  山菜とヤマメを追って
いい感じの水量、流れは清冽、山に目を転じると新緑が溢れんばかり。
山間部にもようやく安定の春の日々が訪れている。うかうかしていたらすぐに日中は暑い、なんてことになるから、今のうちに春を満喫しておこう。
でもこの日、北部は氷点下を記録した。ん〜、あまり考えないようにしよう。せっかく釣りに来たんだから。
それにこの日の釣行プランは釣りに不利な朝の冷え込む時間帯を回避する当てがあった。
今年の今までの渓流の釣りは、ボウズ(数えたくない(>▽<;))がなんだか当たり前のようにある。冬の雪の多さの影響が三月と四月の釣りを難しくしていると自分で釣れない理由を納得させているが、それでも釣る人はちゃんと釣っている。
そして例によって忘備録にもなっている本HPを見返すと、今年の渓流の釣りの半分は山菜が登場している。少し前から感じていたが、秋のキノコからの流れで春の山菜へかなり気持ちが傾いている。よもや山菜>釣り、なんてことにはならないだろうとは思っているが、釣れなかった日に山菜の収穫はあってそれで気持ちが救われたことは確かにある。
要は一日の中の釣りと山菜の組み合わせ方だろう。この日は朝の冷え込みが強く、午前の早いうちは魚の活性が上がらないと読んで、活性が上がるまでの時間稼ぎに先に山菜の収穫をすることにした。狙いはタラの芽だが、少し前にチェックした時にいくらか芽が出ていて、それから一週間以上経っているので手遅れかも知れなかった。
GW初日。見事な五月晴れ〜。でもピーカン過ぎて・・(^^;)
新メニュー、タラの芽とコゴミの卵とじ丼。
その日の夜はコゴミを軽く茹でてケチャップマヨで頂き、翌日は三食コゴミとタラの芽で山菜三昧。こんなに春の山菜を満喫するのは今年が初めての経験だ。

釣りが不調なのはやはり今年の雪の多さの影響がまだ残っている気がする。その徒労感を山菜が癒してくれるような、そんな年があってもいいんじゃないだろうか?
いやそれは釣れない言い訳か。
次は納得のいく釣りがしたいなと、僕はそんな事を考えながらタラの芽の天ぷらを口に運んだ。



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水量の良い流れにフライを投じる。少し水位が高いくらい。居れば出るはず。しかし出ない。
水位が高いと川を歩くのはきついが、良さげなポイントが次々と見えてくる。
がんばって数箇所やってみたが、ドライフライには何も出てこなかった。やはり朝の冷え込みが響いているのかと、頭をよぎる。
今回は大きめの第一支流。あそこなら釣れる、という期待大のポイントがいくつかある。
次のポイント、ここもやや多めのベストの水位だった。
タラの芽とコゴミの天ぷら。釣具屋でもらった釣りたてハマチ、そして富久長〜(^o^;)
木陰でもぐもぐ&すやすやタイム。これで○○だったら言うことなかったのに(^^;)
2番目のポイントもドカっと出てもおかしくない雰囲気だったが、水面に何の変化も見られなかった。ん〜、おかしい。
さらに場所を移動する。数年前までは毎年一匹は良型を手にしたポイント。ここぞという所をナチュラルに流し切った。出ない。
最後にあそこならと言う場所、出てくれと祈るような気持ちと間違いないという自信とが混ざる。
丁寧にキャスト、ドリフト、流し切るまで目を離さなかった。
(帰ろう) 僕はこの日はこれ以上粘っても無駄だと悟った。
ちょっと伸び気味ですが、タラの芽も。
新緑よし、川の水よし。・・・なのに〜(T_T)
もぐもぐタイムはコゴミ入りお味噌汁と(^0^)  
朝、収穫を狙ったタラの芽は予想通りだいぶ伸びていた。まだイケそうな芽もあったが、やはり高い位置で採れない。それでも道具を駆使してそこそこ収穫はできた。
そこから釣りをするエリアまでの間に、ちょっと前コゴミの葉が枯れて伸びているのを見たポイントがあり、そこに寄ってみた。
読みが当たり新たなコゴミが生えていた。そこでかなり採れた。

釣りがダメだったが、またしても朝採った山菜の収穫に救われた形だ。でも、それでいいのか?