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F.F.雑感
其ノ五百八十一 雨、風、雪の週末
また週末が悩ましい予報になっていた。
土曜日は雨と強風、日曜日は低温と雪と強風。行くならどちらか。 土曜日の雨は大したことなさげだが、日曜日の最低気温1度や雪マークや、何よりも風速6mがやる気を削ぐのには十分な条件だった。 土曜日は朝のうちは風雨ともにまだ弱い予報なので、行ってすぐ釣ってささっと帰れば・・・なんて甘いことを考えながら、金曜日の夜のまったり晩酌タイムを過ごしていた。 はっきり風が強まる瞬間があった。徐々にではなくいきなり強くなる。それに乗って雨粒が僕に打ち付けてくる。なんだかすごい状況になってきた。着ているジャケットはある程度水を弾くのでレインウェアを着るほどではない。
にしても、漁師さん以外誰一人いない防波堤で風雨に晒されながらキャスティングしているのは、はたから見たらちょっとこわいかも。辺りは着いた時よりもやや薄暗くなった。ネオプレーンのグローブをしていても指先がかじかんできたが、寒さはかなり着込んでいるから感じない。それよりもなんと言ってもこんな状況では釣りが楽しくない。 フライも強い向かい風でなかなか前方に飛ばない。それならと足元に落として沈めてカサゴを狙ってみた。数投で一匹きた。それならいっそカサゴばっかり狙おうと、さらに沈めるとフライが底に引っ掛かった。沈みが浅いとアタリはない。加減がむつかしい。 まとう鯛のなめろうとおりがらみ生酒。金曜日の夜が一番いい(*^^*)
低温と風雪、さすがにこれでは釣りは諦めがつきます(^^;)。
翌朝は5度だった。6時のアラームで起きてから布団から出るまでに10分くらいかかった。
のそのそと出発して市内から近めの島の港に着いたのが8時前。予報通りまだ風も弱く雨も降っていない。 潮は小潮で9時過ぎが干潮。それまでには釣れるだろう。僕は前々回良かった#22を結び、一投目から釣れちゃったらどうしよう、なんて想像しつつキャストした。 リトリーブするも反応なし。まあ最初だから。二投目、反応なし。まだ序の口だから。三投目、反応なし。・・・。
修行のような釣りでした。行かなかったらそれはそれで後悔したかも(>▽<;)
バチバチと雨粒が顔に当たる。本当に本降りにならないんだろうな? スマホの天気アプリではそうなっているが結構降っている。
風にあおられ何度かティペットがぐちゃぐちゃに絡んだ。フライもだいぶロストした。カサゴは数匹釣ったし、帰っても良いかもと思い始めたが、切り上げの踏ん切りがつかない。 ふと気づくと風で細かなゴミや泡が岸際に打ち寄せられ、その下に小さいメバルが群れている。 僕はもう一本のロッドにフローティングラインのリールをセットした。
水面でブルーバックチビメバルさん釣れました。
真正面から雨と風がやってくる。
ロッドさんたち、お疲れ様。
フライを#24に変えた。これも食ってくるメバルはいない。プランクトンではないのかと、ウィング付きにしてみたが結果は同じ。
単に潮があまり動かず時合いでないというだけなのか。 ポツリと雨粒が顔に当たった。そろそろ来たか〜。強い本降りにはならないと思うが、早く釣らないと。僕は急に焦ってきた。 「風邪ひきんさんなや〜」と漁船のメンテをしていた漁師さんが声をかけて帰っていった。 「ありがとうございます」と僕はその背中に声をかけた。 メバルのいるあたりを通すと反応はあるが掛からない。何度かやっていると一匹釣れた。
潮が上がってき始めたから、徐々に良くなるのかも。僕は期待してキャストした。するとゴッと今まで以上に強く風が吹き、投げたフライはラインごと防波堤の側面に叩きつけられ、フライは牡蠣殻に引っ掛かった。 その風を顔に受けて、僕はこれはもう釣りは無理だと悟った。 翌朝、起きると雪が積もっていた。気温は0度、僕は昨日の気候の方がまだマシだったと思った。
底ギリギリを通すとカサゴっちは応えてくれる。
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