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F.F.雑感
其ノ六百 夏が覆いかぶさる
「SUPで釣りするんですか?」と僕は思わず聞いた。
「初めてやるんですが、試しにやってみよ思て」と関西のイントネーションでその人は返してきた。 逆に僕が持っているロッドでフライとわかり色々聞かれた。 15時干潮の大潮の二日目。まだ満潮すぎだが、僕は装備を整えた。この日はTさんから教えてもらった、この河口の上流部へ潮位が高い時にやってみるつもりだ。 河口付近に車を停め国道やJRの踏切を渡り、川の水が膝下くらいの場所までやってきた。 全くの町中の川。数週間前に家から車で15分のそれこそ町のど真ん中の川を何度かやったが、幹線道路から離れているのでこちらの方が静かだ。
土手からチヌとボラが居るのは見えていた。川に降りてその辺りを狙って近づくと、水面がモヤモヤ揺れている。チヌかボラかわからないが、キャストしてみた。少し離れた場所に落とし、流れに乗せてポイントに到達するイメージ。するとラインが引っ張り込まれた。反転した時に合わす、と教わったことを思い出し溜めて待っていると、スッと引っ張りが消えた。 ああ、いつもの我流の合わせ方でいいから合わせりゃ良かったのか。もどかしい。 水面の様子を観察しつつ徐々に下流へ移動。しかし先ほどのようなモヤモヤが見られない。大潮だし潮が下がり始めるのを敏感に察知し、一気にくだるパターンかもしれない。 少しづつくだって行くと、なんと土手から釣りを始めようとしている人がいた。 僕が居るのはお構いなしの様子だが、向こうは自転車で来ていたので地元の人か。 まだ潮位の高い海。待とうにも日陰がない(^^;)
高アクティビティの翌日は思う存分好き勝手します〜(*^^*)
川を上がって河口に向かった。まだ潮位は高く釣りは無理だが、様子を見て回ろう。
この河口は七月から浚渫工事をやっていて、一度来た時には干潮時に重機が川に降りて土砂の撤去をやっていた。今回は工事車両が周辺に見当たらなかったので、工事をやらない可能性が高い。 沖を見ると、来た時に話をした人がSUPで漂っている。釣れたのだろうか。 河口はやはりまだ潮位が高く、チヌは見えるが土手から投げても反応はなかった。
ストラクチャーのある場所は、引っ掛かりを恐れず攻めます(^^;)
潮位が高くても河口エリアで釣れたからこの調子で続けてと思ったが、ほかのチヌは今のファイトで散ってしまった。
干潮までまだ間がある。少し上流の浅くなった辺りを行ったり来たりしたが、チヌの姿はなかった。 ふと流木が流れ着いた浅い場所で影が動いた。障害物周りのチヌならやる気はあるはず。 投げて引くがチヌは気づかない。打ち直そうとピックアップしようとしたら、いきなりチヌが猛然とフライに向かってきた。そして掛かった。 ゴロタ石周りは明確に餌探しが目的のやつしかいないはず。
潮が下がるのを待ちたいが陰がない。昼過ぎごろで一番暑い時間帯になってきている。
せめて水際ならと、岸を歩いていると、ゴロタ石のある浅瀬にチヌがいた。明らかに食べ物を探しているふうだった。 僕は慎重にチヌの横にフライを落とした。 すぐにチヌがフライの方へ動いた。ラインを引きロッドを寝かせるとチヌが水面で暴れた。 ゴロタ石をかわし障害物の無いところへ誘導し、キャッチ。やった、釣れたじゃないか。 「貝の調査してます」と僕のロッドを見て珍しそうに何釣りか聞いてきた人は、自分の事をそう説明した。こんな猛暑の海岸だが結構いろんな人がやってくる。
干潮からの満ち上がりは、ボラの大群が押し寄せ、チヌは居ないはずはないだろうが、結局見つけることはできなかった。 この日は12000歩くらい歩いた。 翌日、冷房の効いた場所で映画、そして冷房ガンガンの家で漫画や昼寝で過ごし、僕は外が猛暑だということはすっかり忘れていた。
大雨土砂流入に浚渫工事、苦難を乗り越えて釣る〜(>▽<;)
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