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F.F.雑感
其ノ六百三 引き波とエビス
土手に見覚えのある車が停まった。Tさんのだ。
僕は手を振りTさんも振り返してきた。僕はまた釣りに向き直った。しかし釣れない。 フラットはちょうどいい水位が保たれている。この時は長潮だった。10時の干潮でも1mちょっとあり、ゆっくり満ち上がる。 釣り場の河口は横に平らな干潟エリアがあり、チヌが入ってくればサイトフィッシングが楽しめる。 Tさんと合流して干潟を歩き回るが、チヌを数匹見かけただけだった。 翌週、今度は大潮。釣りに有効な潮位の時間が短い分、長潮よりはチヌの数もやる気も期待できる。長潮は長く釣りができても肝心のチヌが入ってこなければ釣りにならない。
とは言え、潮の上げ下げが速いのだから状況を見極めて場所の移動をやっていかないといけない。前々回、大潮明けの中潮でさえ、満ち上がりの時合いはわずかな時間だった。この日の川は河口のみが釣り場で、前回のような干潟エリアはない。大潮の影響をもろに受ける釣り場だ。 満潮と干潮は前々回の中潮と潮位も時刻もほぼ同じなので、同じ時間に着くと河口より上の区間はもう釣りができるくらいに水位が落ちていた。川に入るとチヌが見える。この日は風で波立っているが、日差しがあるから波間のチヌが見えやすい。やはりいるかどうかわからず投げるより見つけてキャストする方が気持ちもたかぶる。 多分長潮はもう・・・やらないかな〜(^^;)
くちびる皮一枚で掛かっていたチヌさん(^^;)
僕は満ち上がりにせかされるように少しづつ上流へ移動した。
魚影は見えないが、河口から次々と引き波が現れるのは見える。キャストするがなかなか食わない。 前回釣れなかった不完全燃焼はさっきの一匹では晴れていない。 また引き波がきて、キャスト。少しリトリーブするとラインが止まった。次に激しく引き込まれた。 釣れた時は帰りの道中や帰ってからの片付けは苦にならない。 風呂から上がったら写真を見ながらエビス。これでようやくその日の釣りが終わる。
そしてまた夕方になっちゃうのね(>▽<;)
ちょっとは涼しくなったかなと数日前まで思ったりしたが、この日は暑かった。指の日焼けは毎回だったのかわからない。
例によって今回も日没前が干潮だから、薄暗くなるのと釣るのとの時間勝負になる。 ブレイク近くでまだ下げの流れがあるうちに一匹でもとチヌを探すと、いる。 しかし上流のやつと同じく下げの居残りチヌは食いっ気はなかった。もう本当に満ち上がりで入ってくる群れ頼りになってしまった。
ゼブラゾンカーのフライも着実にチヌを誘います。
エビスは最初の喉ごしを増幅するために冷凍庫で追い冷やしをします(^^;)。
いや何!?、毎回こんなだった??(◎_◎;)
下げ潮の流れでチヌを見つけて上流から流し込む。少し前まではこれで調子良く釣れていた。
しかしここ何回かはこれがダメで、フライを食ってくれない。全くチヌが見えなくて釣れない訳ではないが、フライがチヌに差し掛かるとスッと逃げていくその一部始終が見えるのだから、悔しさは倍増だ。 そうこうしているとみるみる潮が下がってきた。中潮の時よりもだいぶ速い。 僕は下げは諦めてブレイクに向かうことにした。 干潮過ぎ、新たなチヌたちが上がってき始めた。波はあるが日差しもあるから魚影が見える。
固まってモゾモゾしている所へキャスト。一匹目がきた。やや小さめだが、先週釣れなかったから二週間ぶりだし写真を撮った。 リリースしてポイントに戻ると魚影が見えない。チヌはいるようだが日が傾き水面で光が反射するばかりで偏光グラスも効かない。 しかもちょっと写真撮ってただけでもかなり水位が上がっている。やはり大潮、下げ同様上げもかなりのスピードだ。
スレンダーチヌさん。でも二週間ぶりの手応え(^^;)
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